シンプルライフとは？ミニマリストとの違いや魅力を解説！

シンプルライフとは

シンプルライフとは、無駄のないシンプルな暮らしのことを意味します。

今の自分にとって必要なものを明確にし、厳選したものを使いながら生活することです。

これを聞くと、簡素で寂しいというマイナスな印象を持つ方もいるかもしれません。

しかし、自分の好きなものだけに囲まれた生活と言い換えると、プラスのイメージに変わるのではないでしょうか。

ミニマリストとの違い

シンプルライフによく似た言葉に「ミニマリスト」があります。
2つに違いはあるのでしょうか。

ミニマリストとは、一般的に個人が所有する財産、衣類や家電など必要最低限のアイテムで生活する人のことを指します。

ミニマリストの由来であるミニマル、つまり「最小限」という意味合いが強いといえます。

余計なものを持たないという意味ではシンプルライフと似ていますが、最小限という考え方はミニマリストのほうが強いといえるでしょう。

こちらの記事も参考にしてみてください。
「ミニマリストとは？無駄をなくし、地球環境や生活を豊かにする生活について」

シンプルライフの4大メリット

ではなぜ、余計なものを持たないシンプルライフを送る人が増えているのでしょうか。

それには、シンプルライフが与えるメリットが大きく関係しています。

以下に4つのメリットをまとめました。

①ごみの削減

シンプルライフは、ごみの削減につながります。

買ったのに、収納ケースに眠っている服や雑貨はありませんか。

必要なものだけを買う習慣が身に付くと、余計なものが少なくなります。

また、1つのアイテムを長く愛用することもごみの削減につながります。

例えば、服で考えてみましょう。

環境省のサステナブルファッションのページによると、日本では1日あたり焼却・埋立される服の総量は大型トラック120台分。

年間だと43,800台分の洋服が廃棄されているのです。

自分にとって必要なもの、自分の好きなものだけで生活することで、不要品の発生率が下がります。

ごみを削減することで、環境にも配慮した生活も送れるのです。

②自分の時間が増える

ものを精選することで、自分の時間が増えます。

なぜなら、掃除時間が短縮でき、探し物の時間も減るからです。

掃除機をかける際、カーペットやゴミ箱など、床にさまざまなものが置いてあれば、ものを動かしたり戻したりするだけでも時間がかかります。

しかし、シンプルライフの場合、余計なものがない分、掃除もスムーズに進められるのです。

さらに、ものが多いほど探し物をする確率も上がります。

大塚商会は、ビジネスパーソンが「蛍光ペンがない」「伝票が見当たらない」などといった探しものに年間150時間も費やしていることを指摘しています。

コクヨが2017年に行った調査でも、1人あたりの書類を探す時間は「1日平均約20分」。

1年間に換算すると、約80時間に及ぶことが明らかになりました。

自分にとって本当に必要なものだけに囲まれて暮らせば、自分の時間を毎日20分多く確保できるかもしれないのです。

参考：リクナビネクスト｜“年間150時間”も、ビジネスパーソンは●●●に費やしていた…――残業をしないチームの仕事術
参考：コクヨ｜書類を探す時間は“1年で約80時間”

③節約になる

無駄な買い物が減ることは、節約にもつながります。

私たちの約64%は所有する服の量を把握せず、衝動的に購入しているともいわれています。

本当に必要なものを買うため、自分で納得してお金を払えるのです。

さらに、ものを捨てるにもお金がかかります。

例えば、東京都新宿区で家庭から出る粗大ごみを捨てる場合、以下のお金がかかります。

このように、ものを買うだけではなく、捨てるにもお金がかかってしまうのです。

自分が好きなものを大切にするシンプルライフは、家計にもやさしいといえるでしょう。

参考：新宿区｜粗大ごみの処理手数料一覧

④好きなものだけに囲まれて生活できる

シンプルライフを通して身の回りのものを取捨選択すれば、自分の好きなものだけに囲まれて生活できます。

また、自分の気分が上がるものは何か、生活に欠かせないものは何かなどに向き合うことで、自己理解が深まるのも魅力のひとつといえるでしょう。

参考：環境省｜サステナブルファッション

シンプルライフを実現する5ステップ

では、シンプルライフを実現させるには、どうすればいいのでしょうか。

今回は、簡単に取り組める5ステップをまとめました。

ステップ1：どんな暮らしがしたいか理想を決める

まずは「自分がどんな暮らしがしたいか」「どんな生活を送れたら幸せか」をよく考えてみましょう。

情報やものが溢れる時代だからこそ、流行や他人の目などは気にせず自分の軸を明確にすることが大切です。

紙に書き出したり、スマホやパソコンに打ち込んだりしながら、自分の内にある理想を整理してみましょう。

ステップ2：目的のある買い物をする

ものを増やしすぎないことも、シンプルライフには欠かせません。

そのためには、目的のある買い物をしましょう。

新しくものを買う場合は「どうして欲しいのか」「今の自分に本当に必要なものなのか」「今既に持っているもので代用できないか」など、何度も問い返すことが大切です。

よく考えて責任をもって買い物することは、消費者としてSDGs「12.つくる責任つかう責任」にも貢献するといえるでしょう。

ステップ3：ものの置き場を決める

自分の好きなものや生活に必要なものには、収納する住所を決めることをおすすめします。

ものの置き場を決めておけば、使ったあと元の位置に戻しやすくなるため、自然と整理整頓の習慣が身に付きます。

家の中をシンプルにするためにも、ものの置き場を決めておきましょう。

ステップ4：手放し上手になる

好きなものに囲まれるためには、余計なものを減らす必要があります。

とはいえ、「また使うかもと思うと捨てられない」という方もいるかもしれません。

ものを大切にしたいからこそ、手放すのに勇気がいりますよね。

しかし、手放す方法は捨てるだけではありません。

「誰かが喜ぶ」と思うと、手放す勇気が湧いてきませんか。

シンプルライフを楽しむためには、手放し上手になることも大切です。

ステップ5：自分がご機嫌になる体験をする

仕事や私生活のモチベーションを保つためにも、毎日がんばる自分へのご褒美が必要です。

しかし、多くのものを持たないシンプルライフを送る場合、買い物でストレスを発散することはおすすめできません。

ものを増やさない方法で、自分の心を満たす努力が必要です。

今あるもので工夫したり、リラックスできる体験をしたりすることで、自分を労わることを心がけましょう。

参考：日本ユニセフ協会｜12つくる責任つかう責任
参考：環境省｜サステブルファッション

シンプルライフで自分にも環境にもやさしい毎日を

シンプルライフの魅力は、無駄がなく、好きなものに囲まれた生活を送れること。派手さはありませんが、自分の気持ちを大切にしたライフスタイルといえるでしょう。

また、余計なものをなくしたり、お気に入りのアイテムを長く愛用したりすることは、ごみを減らすことにもつながります。環境負荷を軽くするため、SDGsにも貢献する生活とも評価できるのです。

シンプルライフに正解はありません。自分の気持ちと向き合い、素直に行動にうつすことが、シンプルライフを楽しむ秘訣といえるのではないでしょうか。