サーキュラーエコノミー

ポチったことが森を壊すかも?段ボールから考える環境問題と取り組み

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みなさん毎週のようにネットショッピングを楽しんでいるのではないでしょうか?

筆者も昨今のコロナの影響もあり、実店舗に行くよりもポチっとすることがどんどん増えてきました。

わざわざ人のいる場所に行かずに、帰りに重たい荷物も持たなくて済むことに慣れてしまうと、もうネットショッピングなしでは生きられません。

しかし届いた商品を開封するときに、こんな摩訶不思議な体験をしたことはありませんか?

ネットショッピングサイトの段ボール箱を開けると商品の段ボール箱が出てきて、さらに開けると商品の化粧箱が出てきて、ようやく買ったものにご対面!

かと思いきや、紙や発泡スチロールの緩衝材に守られた御神体を目にするマトリョーシカ状態。

果たして商品を守る箱(化粧箱)を守る段ボールを守る段ボールは必要なのでしょうか。

段ボールを過剰に使用することは環境にとってどのような影響があるのか、考えてみましょう。

段ボールは何で出来ている?


段ボールはご存知の通り紙でできています。

紙の原材料は木(パルプ)ですから、段ボールを使用すると森林伐採などの環境問題に繋がりそうです。

しかし、流石にここまで目につく環境に負荷がかかりそうなものに対して、何も対策をしていないほど政府も業界も無頓着ではありません。

何年も前から取り組みが行われ、現在の段ボールの回収率は95%以上に上っており、二酸化炭素の排出も少ないです。

使用済み段ボールは完全な資源としてリサイクルされており、段ボールはリサイクルの優等生として認知されています。


出典:https://zendanren.or.jp/3r/followup.html

そして環境以外にも、段ボールには扱う業者についてもさまざまな利点があります。

・安全性の高さ
・保温(冷)性の高さ
・汎用性の高さ
・保管場所を取らない
・輸送効率の高さ
・作業負荷の軽減
・いたずら防止
・衛生性(防虫、防塵、防臭)の高さ

引用:http://www.gyokan.jp/environment/shiryo.pdf

段ボール豆知識
段ボールは、1856年の英国で誕生し、もともとシルクハットの内側の、通気性とクッション性を兼ね備えた素材でした。
アメリカが包装材としての段ボールを発展させ、1800年代の終わりには現在の段ボールの原型が出来上がりました。

パルプ材の木はどこで採れているの?

その木はどこで採れているものなのでしょうか。


出典:日本製紙連合会

パルプ材の輸入先はほとんど外国で、針葉樹の場合はアメリカ・オーストラリア・フィジーなどから、広葉樹の場合はベトナム・チリ・オーストラリアなどからとなっています。

 

段ボールについているマーク

再生段ボールのマーク


このマークはよく見かけるのでみなさんご存知かと思います。

プラスチック製容器包装に義務付けられた識別マークです。

これと似たようなものが段ボールにもあるのはご存知でしょうか。

これらが世界共通となっている段ボールのリサイクルマークです。

このマークが付いている段ボールは、リサイクル可能な段ボールになっています。

マークによって手元にある段ボールがリサイクル可能か簡単に判断することができるようになり、効率的なリサイクル活動ができるようになります。

環境と人権を守るマーク:FSC認証


FSC認証というマークがついている製品もよく見かけるかもしれません。

このFSC認証とは、適切な森林管理を認証する制度があり、その認証を受けた製品についているマークです。

森林管理の現場では、先住民族など、弱い立場にあった人々の声が森林管理者に届くようになったところや、FSCを取得する過程で、安全面などの労働環境が大幅に改善された事例も報告されています。

参照:https://jp.fsc.org/jp-ja/FSC_growth

 

高いリサイクル率であればたくさん使用しても問題ない?

段ボールが再利用される過程をご存知でしょうか?

トラックで回収された段ボールは古紙業者によって圧縮されたブロックとなり、製紙工場へ運ばれます。

製紙工場ではブロックを水でほぐして繊維に戻し、不要物を取り除いて新たな段ボールの原料にします。

こうして段ボールは生まれ変わっているのです。

段ボールはリサイクルの工程でも二酸化炭素の排出が少なく、LCA(Life Cycle Assessment:製品が製造・流通・使用・廃棄またはリサイクルされるすべての過程で環境負荷を定量的に評価する手法)の観点からも包装資材として優秀です。

しかし高いリサイクル率で古紙を原材料にしているのであれば、ネットショッピングのように過剰包装をしても問題がないのでしょうか。

リサイクル率が高くLCAが悪くないということと、無駄に消費をすることは持続的な社会を目指していくうえで相容れるものではありません。

環境にやさしい素材を必要最低限使用することこそが、環境負荷の少ない消費行動といえます。

 

段ボールを積極的に活用している企業「Kao(花王)」

「Kao(花王)」では、さまざまな製品の輸送で多くの段ボールを使用しています。

そこですべての段階で環境負荷を減らすために、段ボールを積極的に活用しています。

  • 使用する段ボールを厚さ5ミリから4ミリに段階的に切り替え
  • 国内で初めて、FSCR認証の段ボールを導入

など、環境負荷の観点とコスト削減の取り組みをしています。

参照:https://www.kao.com/jp/corporate/sustainability/eco-approach/transportation/corrugated-boxes/

 

私たち消費者の行動が鍵|段ボールの3R


環境負荷を減らすために、段ボールの『減らす(Reduce)』、『再利用する (Reuse)』、『リサイクル (Recycle)』の3Rアクションを見てみましょう。

リデュース:段ボールを減らす

ネット通販を利用するときは、なるべくまとめ買いにするなど、包装を最低限なものできるよう心掛けてみましょう。

自宅に届く段ボールが減ることにより、処分の手間も省くことができます。

リユース:段ボールを再利用する

商品が包装してあった段ボールは、フリマアプリなどの包装に使用するなど再利用しましょう。

段ボールを裏返せば無地の状態にすることができますよ。

リサイクル:段ボールの処分方法

きれいな段ボールは、資源ゴミとして処分しましょう。

その際に、伝票やテープははがし、大きさを揃えて、ヒモで縛って1つにまとめましょう。

※ガムテープなどを使ってまとめるとリサイクルできなくなるので注意が必要です。

油の汚れなどがついた段ボールは、細かく破って可燃ごみとして処分しましょう。

 

まとめ

新しい電化製品を買ってワクワクしたりと、ショッピングはいつでも楽しいものです。

消費行動の中では、地球にやさしいサスティナビリティな行動を心がけることが無駄な森林伐採を防ぐことに繋がります。

リサイクル率が高いからといって過信しすぎず、モノを買う・使うときは必要最低限に留めましょう。

また、リサイクルマークやFSCマークを積極的に取得している企業の商品を選ぶなど、私達ひとりひとりが行動を示すことによって企業の製造フローはだんだんと変わっていくのではないでしょうか。

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GREEN NOTE編集部

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