エシカルライフ

エコラベルのメリットとは?エコラベルの種類や商品を解説!

これまで「エコラベル」のついた商品を購入したことはありますか。

循環型社会を構築している現在、環境に配慮した商品やサービスが求められています。

消費者にとって、エコラベルの意味や種類を知っておくことは不可欠です。

今回は、エコラベルの意味や効果を解説します。

また、エコラベルの種類や付与される商品についてもまとめました。

エコラベルの魅力を知れば、今日からの買い物における意識が変わるかもしれません。

ぜひ、最後までお読みください。

エコラベルとは

 

エコラベルとは、環境に配慮した商品であることを伝えるマークのことです。

生産や加工、包装などにおいて環境負荷を減らしていることを、消費者に分かりやすく伝えています。

エコラベルの種類や規制はさまざまです。

国や第三者認証が実施しているものや、企業が独自に主張しているものなどが挙げられます。

SDGsやエシカル消費の意識が高まる中、価格だけではなく、エコかどうかを重視して買い物をしたりサービスを利用したりする消費者が増えています。

今後、エコラベルの必要性は一層高まるといえるでしょう。

参考:環境省|環境ラベル等データベース

エコラベルのメリット

エコラベルが存在することで、消費者は簡単に「環境に配慮した商品かどうか」を判断しやすくなります。

エシカル消費を促進するエコラベルには、他にどのようなメリットがあるのでしょうか。

エシカル消費について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

関連記事:【厳選14選】エシカル消費で知っておきたい認証マークや商品を解説!

環境へのメリット

エコラベルの増加は、持続可能な環境の実現に大きく貢献します。

これまでの日本経済の主流は、大量生産・大量消費・大量廃棄でした。

経済成長のために天然資源をふんだんに投入し、生産や消費においても廃棄物や温室効果ガスなどを排出し続けてきました。

その結果、環境汚染の影響で健康被害が出たり、地球温暖化が加速したりするなど、深刻な社会問題を招いたのです。

環境を守るためには、大量生産・大量消費・大量廃棄のシステムから脱却し、環境への負担を最小限に抑えることが求められます。

そのためにも、エコラベルは重要な役割を果たしています。

参考:環境省|環境白書

生産者へのメリット

世界全体で考えると、社会的に弱い立場にある開発途上国の生産者は、しばしば不当な条件を強いられたり、児童労働を余儀なくされたりする場合があります。

エコラベルの中には、児童労働の禁止や労働条件の保証などを認証基準に定めているものもあります。

これにより、環境だけでなく、社会的なメリットも大きいでしょう。

生産者の権利に配慮したエコラベルが普及することは、社会的に弱い立場にある開発途上国の労働権利を守ることにもつながります。

企業へのメリット

商品にエコラベルを導入することは、企業の社会的価値のアップが期待できます。

大量生産から循環型社会への移行が求められている現在、消費者や投資家の環境意識が高まっています。

企業が環境問題の解決に取り組むことは、持続可能な顧客獲得や資金調達、経営のリスク回避につながるといえるでしょう。

ただし、エコラベルとは具体的にどのようなものがあるのかと疑問に思う方もいるかもしれません。

以下に、11種類のエコラベルについてまとめました。

参考:環境省

エコラベル1:バイオマスマーク


 
バイオマスマークとは、植物由来の資源を活用し、安全性や品質が確認された商品に表示されるマークです。

これにより、環境負荷の多い石油資源の節約や、二酸化炭素排出の軽減につながります。

例えば、「カルビー」は、人気商品であるポテトチップスや堅あげポテトなどの包装で、環境に配慮したバイオマスインキへの切り替えを進めています。

参考:バイオマスマーク
参考:PR TIMES「一部商品における環境配慮型包材への切り替えについて ~プラスチック資源循環の推進~」

エコラベル2:エコマーク


 
エコマークは、商品が生産から廃棄までの全ライフサイクルで環境負荷が少ないと認定された際に与えられるマークです。

消費者が環境によい選択をおこなったり、企業に環境改善を促したりすることで、持続可能な社会への貢献を目指しています。

エコマークがついた商品には、文房具やトイレットペーパーなどがあります。

参考:公益財団法人 日本環境協会エコマーク事務局 

エコラベル3:FSC®認証制度(森林認証制度)


 
FSC®認証制度(森林認証制度)は、FSC(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会)が運営する国際的な制度で、森林保全や生物の多様性や(地域)社会への配慮、労働者の権利を守るマークです。

この認証は、適切に管理された森林から生産された商品であることを意味し、紙製品に多く用いられます。

参考:環境ラベル等データベース
参考:FSCジャパン

エコラベル4:グリーンマーク


 
グリーンマーク原料に古紙を規定の割合以上使用していることを示すマークです。

古紙の利用拡大や紙リサイクルの促進を図ることを目的としています。

トイレットペーパーやノートなどの製品に見られます。

参考:公益財団法人古紙再生促進センター

エコラベル5:レインフォレスト・アライアンス認証


 
カエルが特徴のレインフォレスト・アライアンス認証マークは、商品の原料が社会・経済・環境において持続可能な調達がされているかどうかを示すものです。

環境保護と労働者の人権向上にも取り組んでいます。カエルがマスコットとして起用されているのには意味があります。

科学者の中では、カエルが健全に生息している場所は環境も豊かであると言われているそうです。

国際的に持続可能性の象徴として、カエルのマークが採用されました。

ローソンの人気サービス「MACHI café」では、レインフォレスト・アライアンス認証農園産のコーヒー豆を使用しています※。

※一部商品を除く

より持続可能な社会の実現に貢献するために、責任あるコーヒー豆の調達に取り組んでいます。

参考:レインフォレスト・アライアンス認証
参考:ローソン|レインフォレスト・アライアンス認証

エコラベル6:「Organic Cotton JOCA Tag」および「Organic Cotton Family Tag」


 
オーガニックコットンに特化したラベルには、NPO法人日本オーガニックコットン協会(JOCA)が管理する「Organic Cotton JOCA Tag」や「Organic Cotton Family Tag」などがあります。

前者はトレーサビリティの第三者認証取得が条件となっています。

また、 JOCA会員企業が認証を受けたオーガニック原料によってつくられ、日本の技術と感性を生かしながら、人と環境に配慮した方法で製造された商品が対象です。

後者はトレーサビリティの第三者認証取得は必須ではありません。

JOCA憲章にもとづき、オーガニックコットン製品の普及をめざすJOCA会員企業が、条件を満たすと付けることができます。

ベビー向けの繊維製品やタオルなどに付けられているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。

参考:日本オーガニックコットン協会

エコラベル7:GOTS認証ラベル


 
GOTSは、繊維製品の原料の70%以上がオーガニックである上、全工程で環境・社会・人権に配慮して作られたことを示すラベルです。

オーガニックのコットン・ウール・麻・絹などが挙げられます。

オーガニック繊維は、土壌や農家の健康を守ります。その上、GOTSに準拠して作られた製品は、強制労働や児童労働、差別の禁止、毒性の強い化学物質の禁止などの厳格な基準を満たす必要があります。

アパレルブランドである「ピープルツリー」は、コットン製品の調達にGOTS認証を重視しており、オーガニックコットンのTシャツやブラウスなどが人気です。

参考:GOTS
参考:日本オーガニックコットン協会|GOTS
参考:ピープルツリー

エコラベル8:MSC「海のエコラベル」

  

画像引用:MSC「海のエコラベル」

 

MSC「海のエコラベル」は、過剰な漁獲を防ぎ、海の豊かさを守るための取り組みです。

水産物の調達において、持続可能な漁業で獲られたものであることを保証しています。

マクドナルドの「フィレオフィッシュ」には、MSC認証を取得した漁業で獲られたアメリカ・ロシア産のスケソウダラが使用されています。

パッケージについている魚のマークに気付いたことがある方も多いのではないでしょうか。

参考:MSC「海のエコラベル」
参考:マクドナルド|フィッシュ MSC認証

エコラベル9:国際フェアトレード認証ラベル

 

 

画像引用:特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン

 

フェアトレードとは、公正に取引を促進する貿易の仕組みです。

国際フェアトレード認証は、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入し、社会的に弱い立場にある生産者や労働者の生活改善と自立を目指しています。

コーヒー・チョコレート・紅茶・バナナ・サッカーボール・コットンなど、さまざまなものがフェアトレードの対象です。

特に日本国内ではイオントップバリュが積極的にフェアトレードを導入しており、公正な取引の基盤として力を入れています。

参考:フェアトレードジャパン
参考:フェアトレード認証 | 環境への取り組み – イオンのプライベートブランド TOPVALU(トップバリュ)

エコラベル10:有機JASマーク


 
有機JASマーク農薬や化学肥料などに頼らず、自然の力で生産された食品を保証するものです

法律により有機JASマークがない農産物・畜産物・加工食品には、「有機」「オーガニック」などのキーワードを表示することが禁止されています。

そのため、オーガニックの食品を購入したい場合は、有機JASマークを探せば安心です。

参考:農林水産省|有機JASマーク

エコラベル11:RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証


 
パーム油はアブラヤシの果実から採れる植物油で、食品や洗剤、化粧品などに広く使用されています。

RSPO認証は、商品で使用されるパーム油が持続可能な生産に基づいていることを保証するラベルです。

パーム油の需要増加により熱帯雨林の伐採が進み、多くの生物が危機に瀕しています。森林保護と生物の多様性を守るためには、持続可能なパーム油の生産が不可欠です。

石鹸や洗剤を手がける「サラヤ」が、国内で最初にRSPO認証を取得しました。

環境に配慮した食器洗剤や洗濯洗剤を購入したい場合は、RSPO認証の商品を選んでみてください。

参考:持続可能なパーム油に関する円卓会議 (RSPO)
参考:サラヤ

エコラベルのついた商品を選ぶやさしさを

エコラベルは、事業を通して環境問題の解決に取り組んでいることを示すものです。

消費者にとっては、買い物の際の判断材料となっています。

循環型社会の必要性が増す中、大量生産ではなくエコラベルが求められています。

そのため、企業や消費者にとってエコラベルの重要性はさらに高まるといえるでしょう。

しかし、企業がどれだけ努力してエコラベルのついた商品を販売しても、消費者がエコラベルの意味や種類を理解していなければ意味がありません。

社会的責任を果たすためには、まずはエコラベルを一つでも多く知ることが大切です。

買い物カゴにエコラベル商品を入れることは、あなたが環境に配慮している証です。

未来の環境を守るために、ぜひ今日からエコラベル商品を選んでみませんか。

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GREEN NOTE編集部

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