「環境にやさしい「エコフレンドリー」。取り組みや商品例を解説」
環境や人、動物などに配慮したサステナブルな社会の実現が求められている現代。
その中で「エコフレンドリー」という言葉も耳にする機会が増えています。
エコフレンドリーとは、「エコ(環境)」と「フレンドリー(やさしい)」を組み合わせた言葉です。
環境に配慮されたライフスタイルや取り組みなどに対して使われます。
エコフレンドリーな商品を日常の中に取り入れる人も増えています。
そこで今回は、エコフレンドリーの意味や取り組みを分かりやすく解説しましょう。
注目のエコフレンドリー商品も紹介しますので、生活の中に取り入れてみてください。
エコフレンドリーは「環境にやさしい」ことを意味する言葉
「エコフレンドリー」は英語で「eco-friendly」と表記されます。
環境には、地球環境だけでなく、人々の生活環境や動物たちの住処、生物多様性なども含まれています。
エコフレンドリーは、「地球にやさしい」と言い換えられることもあります。
「エシカル」「サステナブル」と「エコフレンドリー」の違い
エコフレンドリーと似た言葉に「エシカル」や「サステナブル」があります。
「エシカル(Ethical)」は「倫理的」を意味する言葉です。「エシカル消費」という人・社会・環境に配慮した論理的に正しい消費行動によって、エシカルという言葉が広がっていきました。
現在では、エシカルライフやエシカル商品などと使われることもあります。
「サステナブル(Sustainable)」は、「持続可能な」と訳される言葉です。
サステナブルは、環境や社会、経済の3つがそれぞれ持続できるようにバランスをとっていこうとする概念です。
サステナブル経営やサステナブル消費といった使われ方をします。
「エシカル」や「サステナブル」は環境だけでなく人や社会も含めた考え方で、「エコフレンドリー」は環境に焦点を絞った言葉といえるでしょう。
エコフレンドリーなものを選ぶなら「認証マーク」も参考に
商品を選ぶ際、エコフレンドリーかどうかを判断するなら「認証マーク」が付いているかを確認するのが簡単です。
多くのエコフレンドリーな商品には、以下のような認証マークが付いている場合があります。
- FSC認証
適切に管理された森林から作られた林産物や、その他のリスクの低い林産物を使用した製品を証明 - MSC「海のエコラベル」
水産資源と環境に配慮し適切に管理された、持続可能な漁業で獲られた水産物を証明 - 有機JASマーク
農薬や化学肥料などに頼らないオーガニックな農産物や加工食品、飼料、畜産物や藻類を証明
上記の認証マークは、日本国内で多く見つけられます。
オーガニックの国際基準の「Ecocert(エコサート)」も有名です。
輸入品の場合は、その国独自の認証マークが付けられている場合もあります。
認証マークがない商品は、公式サイトや企業のWebサイトから原料や製造方法などを調べてみるのも良いでしょう。
すぐ始められる!エコフレンドリーな取り組み事例
エコフレンドリーを取り入れたいと思ったら、次の4つを意識してみましょう。
どれもすぐに始められます。
- 食品ロスを減らす
- ゴミを減らす
- 新品の前にリユース商品を探してみる
- マイ〇〇を持ち歩く
食品ロスを減らす
エコフレンドリーな取り組みの一つは、「食品ロスを減らす」ことです。
食品ロスは、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品を指します。
事業系食品ロスと家庭系食品ロスの2種類があり、2022年度は国内で合計472万トンの食品ロスが発生しました。
食品ロスは資源を無駄にするだけでなく、ゴミの運搬や焼却処分する際に大量の温室効果ガスを発生させます。
食品ロスの削減のために、必要な分だけ買うようにし、外食では頼みすぎないように注意することが大切です。
ファミリーマートでは、2021年4月から「ファミマフードドライブ」に取り組んでいます。
家庭にある食べ切れない食品をファミリーマートが回収し、協力パートナーを通じて必要な地域の人々へ寄付しています。
このようなサービスを利用するのも、食品ロス削減に効果的です。
ゴミを減らす
「ゴミを減らす」ことも、エコフレンドリーな取り組みです。
例えば、まだ使えるけれど不要になったものは、フリマサイトに出品したり、リサイクルショップに持っていったりすれば、資源を無駄にせずに済みます。
使い古した肌着やタオルは、掃除用のウエスとして使用すれば、無駄なく最後まで使い切れます。
生ごみは、コンポストを使うことで堆肥として再利用が可能です。
生ごみは、放置すると悪臭や虫の発生の原因になることもありますが、コンポストはそのような問題の対策になります。
不要だからとすぐに捨てるのではなく、他の人の役に立たないか、別の使い道がないかを考えることが大切です。
新品の前にリユース商品を探してみる
欲しいものがあったとき、新品を購入するのではなく「リユース商品を探してみる」のはいかがでしょうか。
エコフレンドリーであるためには、モノを大切に長く使うことが重要です。
新品にこだわりがない場合は、フリマサイトやリサイクルショップで探してみましょう。
傷や汚れがなく、新品同様のものなどが販売されていることがあります。
リユース商品の多くは、定価よりも低い金額で販売されているので、節約にもなります。
ファッションでは、古着を選ぶのもおすすめです。
今の時代にはないデザイン性に優れた高品質な古着も多く、独自のスタイルが楽しめます。
マイ〇〇を持ち歩く
マイバッグをはじめ、マイタンブラーやマイ箸など「マイ〇〇を持ち歩く」こともエコフレンドリーな取り組みです。
「マイ〇〇」には、以下のようなアイテムがあります。
- マイバッグ
- マイタンブラー/マイカップ/マイボトル
- マイ箸
- マイストロー
外出先でもらったビニール袋やスプーンなどの多くは、プラスチックでできています。
1950年以降に世界で生産されたプラスチックは83億トンを超え、そのうち63億トンがゴミとして廃棄されています。
そのうち回収、リサイクルされているプラスチックは9%です。
多くのプラスチックごみは、埋め立てか海などへ投棄されています。
参考:環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況<第3回資料集>」
マイ〇〇を使うことで、使い捨てプラスチックの使用量が減らせ、無駄な資源を削減できます。
お気に入りのアイテムを見つけることで、エコフレンドリーがより楽しいものになるでしょう。
身近なものからエコフレンドリーに。日用品おすすめ商品
より環境にやさしい暮らしを目指すなら、毎日使うアイテムをエコフレンドリーなものに変えていくのがおすすめです。
おすすめの日用品を4つ紹介します。
- コンポストできる「へちまたわし」
- 繰り返し使える「シリコン綿棒」
- 植物由来の素材でできた「フロス」
- 日本ならではのアイテム「竹の脱臭剤・除湿剤」
今家にあるものを最後まで使い切ったタイミングで切り替えれば、環境負荷はより抑えられます。
コンポストできる「へちまスポンジ」
へちまスポンジは、へちまを乾燥させて作られているので100%天然です。
作る過程で水や電気、ガスなどを使いません。捨てる際はコンポストできます。
へちまスポンジの特徴は、水切れの良さです。表面にも内部にも穴が多いため、排水性に優れ、すぐに乾きます。
スポンジだけでなく、せっけん置きにもなります。
へちまスポンジはホームセンターなどで購入できますが、へちまを乾燥させるだけなので、自分で作るのもおすすめです。
参考:用途多彩!「ヘチマたわし」が再注目されている理由:時事ドットコム(jiji.com)
参考:国産へちまたわし – へちまここち (hechimacocochi.com)
植物由来の素材でできた「フロス」
使う人が増えているフロスにも、エコフレンドリーな商品があります。
mana.の「絹のデンタルフロス」は、100%天然由来の絹を使用。
絹の糸を植物性のキャンデリラワックスでコーティングしているので、切れにくく滑りにくくなっています。
そのままハサミで切って使えますが、オーガニック竹製の容器と合わせて使うと便利です。
THE HUMBLE CO.のデンタルフロスは、紙製のパッケージ自体が容器なので、余分なゴミは出ません。
さまざまなフレーバーがあるので、好みに合わせて選べるのもうれしいことです。
繰り返し使える「シリコン綿棒」
紙や竹、プラスチックなどの素材でできている綿棒。ほとんどが使い捨てのタイプです。
しかし、シリコン綿棒なら繰り返し使用できます。
EARTH FRIENDLYの「繰り返し使えるシリコン綿棒」は、シリコンでできたチップと竹製の持ち手で構成されています。
耳掃除はもちろん、ネイルやアイメイク、リップなどのリキッドを伸ばすときに便利な4タイプのチップがセットになっており、用途に合わせて使い分けることが可能です。
参考:EARTH FRIENDLY SHOP「繰り返し使えるシリコン綿棒」
他にも、持ち手がシリコンでできているものや、チップが医療用シリコンで作られているものなどがあります。
日本ならではのアイテム「竹の脱臭剤・除湿剤」
竹は葉から根までの全ての部分を活用でき、歯ブラシや布、洗剤など竹製のアイテムが増えています。
竹は発芽してから、わずか3年で成長し、世界で最も早く育つ植物です。
多くのCO2も吸収するため、温室効果ガスへの対策としても期待が高まっています。
竹アイテムの中でおすすめなのが「脱臭剤・除湿剤」です。
無印良品の「くりかえし使える脱臭竹炭」は、天日干しすれば何度でも使用可能です。
トイレや靴箱、冷蔵庫内など家のさまざまな場所で利用できます。
竹炭には消臭効果だけでなく、除湿効果もあります。
湿度が高いときは湿気を吸収し、乾燥したときは吸収した湿気を吐き出すため、たまった水を捨てるなどの手間がいりません。
エコフレンドリーを生活に取り入れてみよう
環境への配慮を意味する「エコフレンドリー」は、暮らしの中に簡単に取り入れられます。
まずは、買い物の際に資源の無駄遣いに注意するなど、簡単なことから始めてみましょう。
そして少しずつ、身の回りのものをエコフレンドリーなアイテムに変えてみてください。
一人一人がエコフレンドリーを意識すれば、持続可能な社会の実現にまた1歩近づくでしょう。
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