【イベント情報】再生可能エネルギーの国際協力会議「ジャパン・エネルギー・サミット2025」が6月に開催!

エネルギーの脱炭素化が世界的に加速しています。脱炭素とは、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることです。
脱炭素を進めることで、地球温暖化やそれに伴う気候変動の影響を抑えることが可能です。なかでも、太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスといった自然由来で繰り返し利用できるエネルギーは「再生可能エネルギー」と呼ばれ、温室効果ガスの排出が少ないことから、重要な選択肢とされています。
日本は2050年までにカーボンニュートラル(脱炭素)を実現することを目標とした「2050カーボンニュートラル」を宣言しており、この目標に向けて政府や企業が動いています。
2025年6月には、東京ビッグサイトにて「ジャパン・エネルギー・サミット2025」が開催される予定です。
このイベントには、国内外のエネルギー関連企業や政府関係者が集まり、脱炭素化やエネルギーの未来について議論や意見交換が行われます。
この記事では、国内外の脱炭素の現状を紹介するとともに、「ジャパン・エネルギー・サミット2025」のプログラム詳細や申込み方法などを解説しますので、関心のある方はぜひ最後までご覧ください。
参加には事前の申込みが必要です。以下の専用URLよりオンラインでお申込みいただけます。https://www.japanenergyevent.com/ja/visit/
地球規模で重要視される「再生可能エネルギー」

Unsplash |Camila Fernández León
再生可能エネルギーとは、CO₂などの温室効果ガスの排出がほとんどなく、自然界から繰り返し得られるエネルギー源を指します。例えば、太陽光や風力、水力、バイオマスなどが代表的です。
国内の状況を見ると、2022年度時点では化石エネルギー(石油、石炭、天然ガス)が国内供給量の約85%を占めており、一方で再生可能エネルギー(太陽光、水力、風力など)は約15%です。
再生可能エネルギーは徐々に普及しているものの、世界の主要国と比較すると依然として高い水準で化石エネルギーに依存しているのが現状です。
参考:経済産業省 資源エネルギー庁「令和5年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2024)」
脱炭素が進まない場合、地球温暖化による異常気象や自然災害の増加といった直接的な影響が予想されます。
これにより、感染症の蔓延や砂漠化、農作物への深刻な影響が懸念されます。また、脱炭素に向けた取り組みを行っていない企業に対しては、消費者や投資家、取引先が離れるといった間接的な影響も生じかねません。
再生可能エネルギーは、地球環境を守るだけでなく、企業が持続的に経済活動を行うためにも必要不可欠となっています。
日本の脱炭素化に向けた取り組み
脱炭素に向けた取り組みの一つに「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」があります。
これは、域内でゼロエミッションを目指すための枠組みで、参加国は11カ国(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)にのぼります。
これまでに日本、インドネシア、ラオスで会合が開催されており、2024年10月に行われたAZEC首脳会合では「今後10年のためのアクションプラン」を含む共同声明が採択されました。
参考:経済産業省「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」
また、日本のエネルギー政策の基本方針を示す「エネルギー基本計画」の第7次版が、2025年2月に更新されました。
第7次エネルギー基本計画では、2040年までに再生可能エネルギーを主電力としつつ、電力の安定供給を確保し、特定の電源に依存しないバランスの取れたエネルギー供給を目指す方針が盛り込まれています。
再生可能エネルギーのさらなる普及・活用を促進するためには、異業種間の連携や多国間の協力体制の構築が重要です。
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」とは?

画像引用:ジャパン・エネルギー・サミット2025
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」は、6月18日~20日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されます。政府関係者やエネルギー関連企業との連携を目指す国際的なプラットフォームが提供されます。
アジア最大級のグローバルカンファレンスとして、エネルギー安全保障と脱炭素化の推進を目的とした本サミットは、将来のエネルギーを方向づける貴重な機会です。
また、参加者同士の交流の場を通じて、新たなビジネスチャンスを見つける場にもなります。
7分野の最先端ソリューションが紹介される
展示会では、以下の7分野における最新技術や製品が展示されます。
- 天然ガス・LNG:過渡的エネルギー源としての天然ガスとLNGの強化
- 低酸素ソリューション:CCUSと炭素リサイクルの推進
- 水素・アンモニア:脱炭素化のための水素とアンモニアのスケーリング
- 再生可能エネルギー:再生可能エネルギーの導入を加速する
- AI・デジタル化:エネルギー効率と需要側エネルギー変換の推進
- 原子力エネルギー:新たな価値創造が期待される変革期の産業セクター
- 港湾・海運:港湾と海運を通じて世界のエネルギー転換を主導する
ほかにも各分野の専門家や投資家との交流の場も設けられており、業界トレンドの把握にも役立ちます。
多様なネットワーキングの機会もあり
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」では、さまざまなネットワーキングの機会が設けられています。
- 6/18(水)ウェルカム・レセプション ※招待者限定
- 6/19(木)フーチャーリーダー・ネットワーキング ※参加登録済みの35歳未満の方限定
- 6/19(木)Women in Energyネットワーキング
これらのプログラムは、異業種間や国際間の連携強化、知見の共有を目的としており、新規のビジネスパートナーとの関係構築にも最適です。
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」のイベントプログラム
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」には、政府関係者をはじめ、企業経営者、投資家、エネルギーバイヤーなどが国内外から集結し、展示会を中心にさまざまなカンファレンスが行われます。
また、3日目の6月20日(金)には、「LNG 産消会議(LNGPCC)」が同時開催。本会議は「ジャパン・エネルギー・サミット2025」との連携により、LNGについての多面的な議論が促進されると期待され、招待制のイベントとなっています。
参考:LNGPCC2025
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」で行われる具体的なイベントプログラムについて、以下で詳しく紹介します。
展示会
総合展示エリアでは、バリューチェーン全体の脱炭素化を促すべく、エネルギー分野に関する最先端技術や国際的な連携の取り組みが紹介されます。
展示会は本イベントの会場の多くを占め、5月末時点で70社以上の企業が出展予定です。
参考:ジャパン・エネルギー・サミット2025「出展企業一覧」
ストラテジー・カンファレンス
「ストラテジー・カンファレンス」では、各業界のリーダーや専門家、政府関係者が集まり、エネルギーの未来についての講演やリーダーシップパネルが行われます。
3日間にわたって開催される本プログラムには200人以上が登壇予定で、最新の業界トレンドや知見を得る貴重な機会となります。
テーマは「エネルギー需要」「エネルギー供給」「エネルギー協力」「エネルギーデジタル化およびAI活用」「グリーントランスフォーメーション(GX)」です。
リーダーシップ・ラウンドテーブル
「リーダーシップ・ラウンドテーブル」は、招待制で実施される非公開プログラムです。会議内容の守秘が前提とされ、国内外のエネルギー市場における最新トレンドについて、議論や分析を行います。
このプログラムはジャパン・エネルギー・サミットの重要基盤であり、脱炭素化の進展を促すためのリーダーシップを生み出すことを目的としています。
テクニカル・カンファレンス
「テクニカル・カンファレンス」では、低炭素社会へ移行するための技術とソリューションが紹介されます。ソリューションにおける最新の研究成果とその実用性の紹介などが行われます。
テーマは「エネルギー転換と脱炭素」「水素とアンモニア」「再生可能エネルギー」「AIとデジタルトランスフォーメーション」「天然ガスおよびLNG」「グリッド・ユーティリティ」「輸送・貯蔵・インフラ」です。
クライメートテック・ゾーン
会場の一部分に設置される「クライメートテック・ゾーン」は、気候変動の緩和や日本のエネルギー転換技術・アイデアを、スタートアップや起業家、企業経営者が発信・共有する場です。
本プログラムは「クライメートテック・シアター」と「スタートアップゾーン」の2つの主要コンテンツで構成されており、前者では自由に講演を聴講でき、後者ではスタートアップ企業が自社の技術やサービスを出展・交流できる機会が提供されます。
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」の開催概要

画像引用:ジャパン・エネルギー・サミット2025
日時 | 2025年6月18日(水)~20日(金) 9:00~18:00 ※20日は17:00まで |
会場 | 東京ビッグサイト |
入場資格 | ビジネス関係者 |
参加費 | ビジター:無料(事前登録) テクニカルカンファレンスパス:205,000円 オールアクセスパス:545,000円 ※団体割引あり |
公式サイト | https://www.japanenergyevent.com/ja/ |
主催者 | ジャパン・エネルギー・サミット日本事務局(Pivot Tokyo 株式会社) Tel : +81-50-3786-3122 E-mail : japanenergy@vueloo.us Telは国際電話用の国番号から表示されています。 |
なお、2024年の開催実績は来場者数3,300人(海外から1,400人を含む)、出展企業数50社となっており、国際的な注目を集めるイベントです。
参考:JETRO「ジャパン・エネルギー・サミット 2025」
参加パスの種類
「ジャパン・エネルギー・サミット2025」では、参加者のニーズに応じて3種類のパスが用意されています。
ビジター | テクニカル | オールアクセス | |
ストラテジー・カンファレンス | ー | ー | ◯ |
テクニカル・カンファレンス | ー | ◯ | ◯ |
クライメートテック・カンファレンス | ◯ | ◯ | ◯ |
朝食、コーヒーブレイク、ランチ | ー | ◯ | ◯ |
ネットワーク・ラウンジ | ー | ◯ | ◯ |
展示会 | ◯ | ◯ | ◯ |
オープニング・セレモニー | ◯ | ◯ | ◯ |
参加方法
参加には事前の申込みが必要で、以下の専用URLよりオンラインでお申込みいただけます。
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