エシカルライフ

【エシカルジュエリー】国内外のブランド10選|選び方・業界の取り組み

自然派思考の人や、エシカルコンシューマーに人気の高い「エシカルジュエリー」。

エシカルジュエリーの取り扱いは、従来のジュエリー(結婚指輪・婚約指輪を含む指輪、ピアス、イヤリング、ネックレス、ブレスレット、時計など)を販売する大手ジュエラーのなかでも年々増えてきている他、エシカルジュエリーに特化したジュエリーブランドも新たな人気を呼んでいます。

本記事では、そんなエシカルジュエリーの素材や選び方のポイントの他、国内外のおすすめのエシカルジュエリーブランドを厳選して紹介します。

ジュエリー業界の課題や最新の取り組みについても、エシカルかつ、サステナブルな観点から解説していくので、是非参考にしてください。

エシカルジュエリーとは?

「エシカル(ethical)」とは、英語で「倫理的」や「道徳的」といった意味を表す言葉で、SDGsの用語としては、「生産者の人権や社会に配慮した(製品)」という意味を持ちます。

「エシカルジュエリー(ethical jewelry)」とは、ひとことで言うと、「人・社会・環境に配慮してつくられたジュエリー」のことです。

ダイヤモンドをはじめとした鉱石・貴金属の採掘から、ジュエリーのデザイン・製造など、すべての生産過程において、そこで働く人や環境に配慮されたジュエリーのことを指します。

また、リサイクルゴールドやリサイクルシルバー、フェアマインドゴールドなどのエシカル素材を使用したジュエリーのことを総じてエシカルジュエリーと呼ぶこともあります。

さらに包括的な関連用語として、「エシカルファッション」や、エシカルな製品を好んで消費する「エシカル消費者(エシカルコンシューマー)」という言葉もよく使われます。

「エシカルファッション」については、以下の記事で代表的なブランドなどを含めて詳しく解説しているので、あわせて確認してください。

関連記事:エシカルファッションとは?取り組み事例と有名ブランドからリーズナブルな商品を紹介

ダイヤモンドの透明性が課題

「ジュエリー」という言葉は、指輪、ピアス、イヤリング、ネックレス、ブレスレット、時計など、宝飾品の総称として使われることが多いですが、「エシカルジュエリー」において最も重要な論点とされるのは、「ダイヤモンド」です。

婚約指輪や結婚指輪に欠かせない“ダイヤモンド”は、かつては「紛争ダイヤモンド(コンフリクト・ダイヤモンド)」「ブラッド・ダイヤモンド」とも呼ばれた負の歴史があり、アフリカ地域の紛争の資金源にダイヤモンドが使われていた、という背景があります。

紛争ダイヤモンドを撲滅するための制度が施行されてからも、現地の労働環境や環境破壊などが問題視されており、エシカルジュエリーを語る上で、「ダイヤモンド」の存在は見て見ぬふりができない重要なアイテムと言えます。

今日のジュエリー業界では、従来の“天然ダイヤモンドの問題点”を踏まえて、ジュエリー生産における透明性(トレーサビリティ)を確保し、その情報を消費者に正しく伝えることが大きな課題となっています。

天然ダイヤモンドをめぐる問題点や過去の歴史については、本記事後半で詳しく紹介します。

ジュエリーリフォームという選択肢

エシカルジュエリーの選択肢のひとつとして、「ジュエリーリフォーム」という方法もあります。

ジュエリーリフォームとは、古いジュエリーを新しいカタチとして生まれ変わらせることです。

お店によっては「ジュエリーリメイク」とも呼ばれ、ケイウノをはじめとした国内の大手ジュエラーや、個人アトリエなどで、フルオーダーでの依頼が可能です。

一般的には、古いジュエリーからルース(宝石)を取り出して、新しいジュエリーをデザインして制作することが多く、例えば、「指輪からペンダントにリフォームする」といったことも可能です。

家族(祖母・母)のジュエリーや宝石をもとにして、娘さんが新しいジュエリーをつくるなど、家族のなかでジュエリーを受け継ぐ方法としても人気があります。

基本的に、見積もりやデザインの相談までは無料のお店が多いので、気になる人はあわせて検討してみてください。

ジュエリー業界のエシカル&サステナブルな取り組み事例

現在、ジュエリー業界では、エシカルでサステナブルな取り組みが加熱しています。

合成ダイヤモンドやリサイクルゴールドなどのエシカルな原材料の活用や、ダイヤモンドのルーツを追跡・保証する最新技術の導入のほか、ジュエリー業界全体ではブランドの垣根を超えて、SDGsを達成するためのイニシアティブが発足しています。

それでは、順番に詳しくみていきましょう。

合成ダイヤモンド(ラボグロウンダイヤモンド)の市場拡大

ダイヤモンドの新しい選択肢として、合成ダイヤモンドへの注目が高まっています。

合成ダイヤモンドは「ラボグロウンダイヤモンド」とも呼ばれ、その名の通り、研究所(ラボ)で人工的につくられたダイヤモンドのことです。

天然ダイヤモンドと全く同じ成分・性質でできているのが特徴で、形成期間も天然ダイヤモンドの10億年以上に対して、合成ダイヤモンドは数週間と非常に短いです。

また、天然ダイヤモンドの価格と比較すると、3割〜4割ほど割安というのも大きな特徴です。

価格を抑えながら、より大きなカラットのダイヤモンドの指輪を選べるのがメリットです。

米・アライドマーケットリサーチ(Allied Market Research)の調査によると、ラボグロウンダイヤモンド市場は9.4%のCAGR(年平均成長率)で伸び、2020年の約190億ドル(約2兆5300億円)から、2030年には500億ドル(約6兆6500億円)近くに達すると予測しています。

また、コンサルタンシー企業のテノリス(Tenoris)によれば、2022年10月に、ラボグロウンダイヤモンドはエンゲージメントリングの売上において、前年の6%から、10%を占めるまでに増大したといいます。

日本でも大手ジュエリーブランドの「ブリリアンス・プラス」が、2023年4月からラボグロウンダイヤモンドを使った指輪の販売を開始。

今後も、さらなる国内での市場拡大が期待されます。

引用:2030年には500億ドル市場に「ラボグロウンダイヤモンド」が低価格で映えるラグジュアリーとして人気に|DIGIDAY

ジュエリーの素材にリサイクルゴールド・シルバーを活用

ダイヤモンドだけでなく、ジュエリーの基盤であるゴールドやシルバーなどの貴金属についても、エシカルゴールドや、リサイクルゴールド・リサイクルシルバーといった再生メタルを活用するブランドが増えてきています。

例えば、ショパールでは、2018年にすべての時計とジュエリーの原材料において、100%エシカルゴールドを達成。

「責任ある方法で小規模鉱山採掘者が採掘したエシカルゴールド」と、未使用素材をリサイクルをした「RJC CoC認証ゴールド」の2種類から調達し、業界を牽引するエシカルな取り組みを実現しています。

引用:「責任ある調達|ショパール」

ダイヤモンドの出所情報の改ざんを防止する技術

2022年5月、大手ダイヤモンド関連企業のデビアス(De Beers’)が、ダイヤモンドの生産管理を目的とした、自社開発のブロックチェーン「トラッカー(Tracr)」を導入しました。

これによって、ダイヤモンドが各所で流通・取引される際のデータの改ざんを防ぐことが可能となりました。

「トラッカー」を導入することで、サイトホルダー(デビアスからダイヤモンドを買い付ける権利を持つ企業)は、ダイヤモンドの出所を改ざん不可能な記録として小売業者に提供することが可能となり、小売業者にとっては、ダイヤモンドの出所情報についての保証がより強化なものになったといいます。

デビアスはダイヤモンドの採掘、流通、加工、卸売を行なっている企業で、その供給量は世界のダイヤモンドの8割を誇ります。

不変のダイヤモンド出所保証を可能にしたこの技術革新は、関連業界において大きなインパクトを与えたと言えるでしょう。

また、イタリア・ミラノ発祥のジュエリーブランド「ポメラート」では、2021年に宝飾業界で初のトレーサビリティ(追跡可能)アプリを開発。

ダイヤモンドやジェムストーンが、原産地からどのようなルートを経て、私たちの手元に届くのかを追跡できる機能が搭載されています。

またアプリ内では、RJC(責任ある宝飾品業のための協議会)やフェアマインド、GIA(米国宝石学会)などの証明書がダウンロードできるほか、ひとつひとつのジュエリーが、最初のデッサン画からどのように製造されていくのかなど、個々のジュエリーの誕生ストーリーを楽しむことができます。

引用:
ダイヤモンド大手デビアス、トレーサビリティ保証に独自ブロックチェーン導入|あたらしい経済
業界初のトレーサビリティ(追跡可能)アプリを発表|PR TIMES

「ウオッチ&ジュエリー イニシアティブ 2030」が始動

2022年4月、世界的なジュエラーである「カルティエ」と「ケリング」が、「ウォッチ&ジュエリー イニシアティブ 2030(WJI2030)」の発足を発表し、気候変動への急速な対処や、公平な世界の構築を実現するために、ジュエリー業界全体での結束力を高めていく動きを見せました。

同イニシアティブでは、「気候変動に対する排出削減目標の推進」、「自然と地域社会の資源の保護」、「サプライチェーン全体でのインクルージョン促進」といった、3つの分野での目標が設定されています。

ラグジュアリー企業からマス向けブランド、サプライヤーまで、業界の幅広いメンバーが対象で、設立以降、「グッチ」、「ブシュロン」、「ポメラート」のほか、「シャネル」、「スワロフスキー」といったブランドのメンバーが参加しています。

参考:ウォッチ&ジュエリー イニシアティブ 2030

エシカルジュエリーを選ぶポイント

ではエシカルジュエリーを選ぶ際に、どんなことを基準にすればいいのか、例として、エシカルジュエリーの選び方のポイントをいくつか紹介します。

  • コンフリクトフリーの天然ダイヤモンドを使用している
  • ラボグロウンダイヤモンドを使用している
  • モアサナイトを使用している
  • フェアマインド認証のゴールド・シルバーを使用している
  • リサイクルゴールド・リサイクルシルバーを使用している
  • RJC認証(CoP認証・CoC認証)を取得している企業である
  • プラスチック削減やCO2の排出削減に取り組んでいる
  • 売り上げの一部を世界の地域や環境保護の取り組みに寄附している

エシカルジュエリーを選ぶ際は、まず、「貴金属やダイヤモンド・宝石は、どんな素材を使っているのか」を確認してみましょう。

あわせて、ダイヤモンドのルーツや、ジュエリーの製造過程に透明性があるかを確認するのがおすすめです。

モアナサイトとは、SiC(炭化ケイ素)を原料とした人工ダイヤモンドのことです。

一方、ラボグロウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと同じ成分(炭素)からつくられているのが大きな特徴の違いです。

「フェアマインド認証」とは、国際NPO団体ARMによって管理されている認証制度です。

これによって、公正な労働環境下にある小規模鉱山で採掘されている貴金属であることが証明されています。

また、「RJC認証(Responsible Jewellery Council:責任あるジュエリー協議会)」とは、世界のジュエリーを扱う企業を対象として、社会的・倫理的な取り組みや透明性のある取引、環境への配慮などに責任を果たしていることを示す制度です。

日本のジュエラーではRJC認証を取得しているブランドはまだ少ないですが、ひとつの目安として参考にしてみてください。

そのほか、ブランド全体のCSRやSDGsの取り組みを確認しながら、自分が共感できるブランドを見つけてみましょう!

日本のエシカルジュエリーブランド

前述のエシカルジュエリーの選び方を踏まえて、まずは日本のおすすめのエシカルジュエリーブランドから厳選して紹介します。

ブライダルジュエリー(結婚指輪・婚約指輪)のほか、自分へのご褒美にぴったりなファッションジュエリーも紹介するので、是非参考にしてください。

BRILLIANCE+(ブリリアンス・プラス)

  • カーボンニュートラルで生成された「ラボグロウンダイヤモンド」を使用した婚約指輪が新登場
  • 国内初の「海底ダイヤモンド」を使用した指輪のラインナップも
  • 全国7店舗を展開(オンライン販売あり)
  • 取り扱いジュエリー:リング(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、イヤーカフ
  • 最低価格:35,500円〜(ピアス)

BRILLIANCE+(ブリリアンス・プラス)は、結婚指輪・婚約指輪のセミオーダー・フルオーダーを取り扱うジュエリーブランドです。指輪のデザイン数が業界トップクラスで多いのが特徴で、結婚指輪のデザイン数は80種類もあります。

2023年4月からは、人工ダイヤモンド(ラボグロウンダイヤモンド)を使用した「Playful(プレイフル)」シリーズの販売を開始。

この人工ダイヤモンドは、カーボンニュートラル(二酸化炭素の排出実質ゼロ)と、クライメートニュートラル(温室効果ガスの排出実質ゼロ)を実現しているのが特徴です。2020年、アメリカのWDラボ・グロウン・ダイヤモンド社(以下、WD社)が世界で初めて生成に成功したといいます。ブリリアンス・プラスは、今回、日本企業として初めてWD社から販売権を取得しました。

2023年7月現在、「Playful(プレイフル)」シリーズは店舗販売のみで、オンラインショップからの注文はできません。気になる人は、以下のブランドページからチェックしてみてください。

参考:ラボグロウンダイヤモンド Playful|ブリリアンス・プラス

HASUNA (ハスナ)

  • 日本で初めてRJC認証を取得した企業
  • 産地や工程がわかるダイヤモンドのみを使用
  • フェアマインド認証ゴールドやリサイクルゴールドを使用
  • 表参道本店やオンラインショップで購入可能
  • 取り扱いジュエリー:リング(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、イヤーカフ、ブレスレット
  • 最低価格:13,200円〜(イヤーカフ)

HASUNA(ハスナ)は、2009年4月に創業され、2014年に日本で初めてRJC認証を取得したエシカルジュエリーブランドです。

特筆すべきポイントは、創業者の白木夏子氏が、自ら各国の素材調達の現場を訪れて、労働環境や環境汚染がないことを直接確認している点です。

HASUNAが使用するダイヤモンドは、主にカナダ産、ボツワナ産で、すべて産地や採掘の工程がわかるものを使っています。
また南米のエシカルゴールドを使用していて、フェアマインド認証ゴールドとリサイクルゴールドのほか、プラチナはリサイクルの地金を使っています。

そのほか、パキスタン・フンザ地方の天然石や、カリブ海に面した中米の国・ベリーズの「ウィルクス貝」、日本の愛媛県産のパールなどがジュエリー素材として使用されており、その地域独自の自然由来の素材にも着目しています。

取り扱いジュエリーは、ネックレス、ピアス、リング、ブレスレットといったファッションジュエリーのほか、ブライダルリングの販売も行なっています。また、ジュエリーリメイクのオーダーにも対応しています。

参考:HASUNA

4℃

  • 2018年5月にRJC認証を取得(国内第2号)
  • ラボグロウンダイヤモンドやリサイクルメタル使用したコレクションを販売
  • 売上の1%を森林保全団体more treesに寄付している
  • 「4℃アクアプログラム」を通じて発展途上国の水供給を改善
  • 取り扱いジュエリー:リング(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、イヤリング、イヤーカフ、ブレスレットなど
  • 最低価格:8,800円〜(ピアス)

4℃は、2018年5月にRJC認証を取得。前述したHASUNA(ハスナ)に続いて、国内第2号のRJC認証ブランドです。

ジュエリーは日本人の職人が製造しています。

「cofl by 4℃」シリーズは、リサイクルメタルやラボグロウンダイヤモンドを使用した、4℃のアップサイクルコレクションです。

オンライン限定販売とはなりますが、ブルーのストーンがあしらわれたシルバーリングの値段は2万円以下など、比較的安い価格帯から購入できるので、自分へのご褒美にエシカルジュエリーを探している人にもおすすめです。

また4℃では、2008年から、「4℃アクアプログラム」の取り組みを通じて、発展途上国を中心に、水問題を抱える女性を支援しています。

発展途上国では、水汲みや運搬の重労働は主に女性や子どもの仕事とされており、深刻な社会問題とされています。

同プログラムでは、雨水を安全に使うための貯水タンクや、送水のためのパイプラインの設置を行い、安全な飲料水の安定的な供給に貢献しています。

参考:4℃

R ethical(アールエシカル)

    • フェアマインド認証ゴールドを日本で初めて取り入れたブランド
    • リサイクルゴールド、リサイクルプラチナも取り扱う
    • ダイヤモンドはカナダ産を使用
    • オンライン販売のみ(送料無料)
    • 取り扱いジュエリー:リング(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス
    • 最低価格:43,200円〜(ネックレス)

R ethical(アールエシカル)は、2012年の創業以来、エシカルな素材にこだわったジュエリーを制作しているブランドです。

2013年にはフェアマインド認証ゴールドを日本で初めて導入し、そのほかにもリサイクルゴールドやリサイクルプラチナ、フェアマインド認証シルバーを使ったジュエリーを提供しています。

ダイヤモンドは、カナダの鉱山から採掘したコンフリクトフリーのエシカルダイヤモンドを使用。世界最高峰のダイヤモンド基準であるGIA保証書とCDCCカナダマークの保証書がついています。

指輪はブライダルリングのラインナップが中心となっていますが、そのほかにも、アクアマリンやトルマリンといった天然石を大胆に使用した、おしゃれなファッションリングの取り扱いもあります。

参考:R ethical

GYPPHY(ジプフィー)

  • 合成モアサナイトやフェアマインドゴールド、フェアマインドシルバーを使用
  • アフリカ地域の子どもたちへの寄付を毎月実施
  • 中目黒・大阪の2店舗を展開(オンライン販売あり)
  • 取り扱いジュエリー:リング(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、イヤーカフ
  • 最低価格:16,500円〜(イヤリング)

GYPPHY(ジプフィー)は、モアナサイトを取り扱うエシカルジュエリーブランドです。

GYPPHYのモアナサイトは、信頼できる中国の大手半導体企業から仕入れています。

半導体の基盤材料は、モアナサイトと同じ「炭化ケイ素(SiC)」です。

半導体用のSiCはつくるのが難しく非常に高価なことから、製造できる企業は世界でも少ないと言われています。

しかし、中国では国の事業としてSiCの製造に取り組んでいるため、世界的にも高品質な仕上がりが特徴です。

GYPPHYでは、大手半導体企業の高品質なSiCの二次利用を可能にし、同時に電気エネルギーの消費を抑えることを実現しています。

GYPPHYのジュエリーは、カジュアルにも、オフィシャルにも使いこなせるようなデザインが多く、長い間にわたって飽きずに使えるようなエシカルジュエリーが揃っています。

またユニセフを通じて、アフリカの子どもたちの教育環境を整えるための募金活動にも取り組んでいます。

参考:GYPPHY

EARTHRISE(アースライズ)

  • 表参道にお店を構える個人アトリエ
  • 産地から流通経路まで一貫して透明性のあるダイヤモンドを使用
  • 地金は南米産のフェアマインド認証ゴールド・シルバーを使用
  • カラーストーンもフェアトレードの宝石を仕入れている
  • 取り扱いジュエリー:指輪(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、ブレスレット
  • 最低価格:11,000円〜(ネックレス)

EARTHRISE(アースライズ)は、「きらめく世界を、つむぐ。」をコンセプトに、2011年に立ち上げられたエシカルジュエリーブランドです。

産地、研磨工房、流通経路のすべての過程で、透明性の高いエシカルダイヤモンドを使用しています。主な産地は、オーストラリアとカナダです。

0.2ct以上のダイヤモンドを用いたジュエリーを購入した際は、納品時にダイヤモンドの鑑定書がもらえます。

また地金には、ペルー、ボリビア、コロンビアなどの南米の小規模鉱山で採掘された「フェアマインド認証ゴールド」「フェアマインド認証シルバー」を使用。

さらに、ルビー、サファイア、エメラルド、アクアマリンなどのカラーストーンも、エシカルであることを追求しています。

発展途上国の小規模鉱山で採掘されたフェアトレードの宝石を仕入れ、研磨以外の人工的な処理を施さない“オーガニックストーン”として、ジュエリーの形に製造しています。

お店は表参道本店のみで、オンラインでの販売はありません。

アトリエ来店時は、代表・デザイナーの小幡星子氏に直接相談ができます。また、ジュエリーリメイクにも対応しています。

参考:EARTHRISE

日本で買える海外のエシカルジュエリーブランド

つづけて、海外発のおすすめのエシカルジュエリーブランドを紹介します。

ハイブランドを代表する世界3大ジュエラーのほか、日本からも買えるエシカルジュエリーブランドを紹介します。

ティファニー

  • 0.18カラット以上のダイヤモンドは、原石の準備、カット・研磨、セッティングまでのすべての過程を鑑定書に記載
  • サプライチェーン全体を自社で所有・運営することにより生産過程の透明性を実現
  • パッケージの65%以上でリサイクル素材を使用(2022年)
  • 取り扱いジュエリー:指輪(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、ブレスレット、時計、ブローチ
  • 最低価格:25,850円〜(ピアス)

ティファニーは世界のトップジュエラーのなかでも、最もエシカルでサステナブルな取り組みを実施する、業界のリーディングカンパニーです。

2020年から、0.18カラット以上のダイヤモンドは、原石の準備、カット・研磨、セッティングまでのすべてのプロセスの記録を公開して、鑑定書に記載しています。

ストーンが製作される国名を公表するのは、当時としては世界初の試みで、ジュエリーの透明性を徹底する先進的な取り組みが評価されています。

一貫して透明性のある製造過程を可能にするのは、ティファニーが垂直統合型モデルを実現していることに起因しています。

ティファニーでは、20年以上にわたってサプライチェーンに投資を行い、ベルギー、モーリシャス、ボツワナ、タイ、ベトナム、カンボジアにあるダイヤモンドのカット・研磨を行う自社工場のほか、ニューヨークのティファニー宝石研究所、北米5か所にあるジュエリー製造工房を所有・運営しています。

原材料の流通管理からすべての製造工程を自社で行うことで、直接的な監視や、徹底した品質管理を実現しています。

また2022年には、ティファニーのブルーボックスをはじめとしたパッケージの65%以上は、リサイクル素材で作られました。

さらに、2025年までの目標として、プラスチック製の気泡緩衝材を持続可能な代替品に移行することを目指しています。

参考:ティファニー

カルティエ

  • ダイヤモンドはすべてキンバリープロセス制度による保証済み
  • 自社製造工場と納入業者に対して第三者機関による監査を実施
  • 環境にやさしい包装紙材を使用
  • 取り扱いジュエリー:指輪(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、ブレスレット、時計
  • 最低価格:85,800円〜(ピアス)

カルティエでは、自社で定めた「コーポレート・レスポンシビリティ・ポリシー」を、納入業者を含めたサプライチェーン全体に遵守するように徹底しています。

また独立した第三者機関によって、自社製造工場と納入業者に対して監査を行ない、クリアな労働環境を維持することに努めています。

また、カルティエといえば、高級感のあるレッドバッグやレッドボックスが特徴的ですが、これらの包装資材も環境にやさしい素材を使っています。

レッドバッグには、FSC(森林管理協議会)もしくは、PEFC森林認証プログラムの認証を受けた紙が使用されているほか、レッドボックスの蓋や表面材には、溶媒や樹脂を使わないコーティング材が使われていたり、蓋の部分にはFSC認証を受けたPCW(使用済み廃棄物)を50%含む再生紙を使用しています。

参考:カルティエ

BVLGARI(ブルガリ)

  • RJCのCoC認証を得たゴールドを使用
  • キンバリープロセスを遵守する信頼できるサプライヤーとの取引
  • カラーストーンの責任ある調達(CGWGへの加入)
  • 取り扱いジュエリー:指輪(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、ブレスレット、時計
  • 最低価格:77,000円〜(リング)

ブルガリは2015年6月に、ゴールドジュエリー製品のCoC認証(Chain Of Custody Certification)を取得しました(2018年に更新)。

CoC認証基準とは、Responsible Jewellery Council(RJC:責任ある宝飾のための協議会)が、OECDのガイドラインに従って制定したもので、サプライチェーン全体を通じて、責任ある方法で供給された貴金属の使用を推進する制度です。

ダイヤモンドについても、キンバリープロセスにおける生産元の管理を徹底しています。

キンバリープロセス認証制度を遵守している国の信頼できるサプライヤーからのみ、研磨済みダイヤモンドを購入し、コンフリクトダイヤモンドを徹底して排除するように努めています。

参考:ブルガリ

Taylor&Hart(テイラー&ハート)

  • フェアトレード認定のゴールドや、リサイクルゴールド・プラチナが選べる
  • ラボグロウンダイヤモンドを使用した指輪のラインナップも
  • 日本への発送も可能
  • 取り扱いジュエリー:指輪(ブライダル含む)、ネックレス、ピアス、ブレスレット
  • 最低価格:600ドル〜(ピアス)

イギリス・ロンドン発祥の「Taylor&Hart(テイラー&ハート)」は、主にブライダルリング(婚約指輪・結婚指輪)のジュエリーを取り扱うブランドです。

ほかのジュエリーブランドにはないような珍しいおしゃれなデザインの指輪も多く、ほかの人と被らないような指輪を探している人にもおすすめです。

テイラー&ハートでは、世界で最も安全なダイヤモンド産地プログラムと言われている「Diamond Time Lapse」によって調達されたダイヤモンドを使用。

同プログラムでは、最先端のテクノロジーを駆使して、各ダイヤモンドがどのようなルートを辿っているのか、リアルタイムで詳細に記録され、どの段階でどの従業員が取り扱ったか、という詳細までわかるシステムとなっています。

また、貴金属は従来の選択肢に加えて、フェアトレード認定のゴールドと、リサイクルゴールド・プラチナが用意されています。

ジュエリー業界のなかでも、エシカルなプラチナを選べるジュエリーブランドは珍しいです。

別途追加送料や、関税や税金などがかかる場合がありますが、日本への発送も可能なので、気になる人は是非チェックしてみてください。

参考:Taylor&Hart

従来のジュエリーにおける天然ダイヤモンドの問題点

では、従来のジュエリーで使われているダイヤモンドには、どのような問題点があったのでしょうか。

天然ダイヤモンドの主な問題点として、以下の3つが挙げられます。

  • 紛争ダイヤモンドの問題
  • 過酷な労働環境・児童労働の問題
  • 採掘による環境破壊の問題

それぞれ順番に解説していきましょう。

紛争ダイヤモンドの問題

とくに1980年代から1990年代にかけて、ダイヤモンドの主要産地であるアフリカでは、多くの内戦が長期間にわたって頻繁に起こっていました。

そのなかで武器を買うための資金調達として使われていたのが「ダイヤモンド」でした。

国際的に市場価値の高いダイヤモンドは、内戦地域のなかで確かな資金源となり、それにともなって、ダイヤモンド鉱山を巡って争いが激化したり、地域住民がダイヤモンド採掘のために強制労働させられるなどの問題が起きました。

紛争ダイヤモンドの問題で特に注目されたのは、アフリカのシエラレオネという国です。

政府勢力と多数の反政府勢力が激しく争ったシエラレオネの紛争は、1991年から10年にもわたって続き、7万5千人もの死者を出しました。

また反政府勢力による見せしめ行為として、子どもを含めた市民に対する手足切断などの虐待行為も横行しました。

映画「ブラッド・ダイヤモンド」によって明かされたダイヤモンドの闇

当時のシエラレオネを舞台にしたハリウッド映画「ブラッド・ダイヤモンド(2006)」は、レオナルド・ディカプリオが主演を務めたことでも話題となり、日本人を含めて、世界中の人々がダイヤモンドが抱える闇を知る大きなきっかけとなりました。

なお、作中の登場キャラクターはフィクションですが、ベースとなるストーリーは、当時の情勢や実話を忠実に再現しています。

過酷な労働環境・児童労働の問題

ダイヤモンドの採掘現場では、地域住民の強制労働や児童労働のほか、働いても十分な賃金が支払われない不当労働も大きな問題となっています。

とくに子どもは体が小さいため、採掘現場の狭い穴でもロープを伝って入ることができたり、大人よりも安く雇うことができるため、搾取の対象となっています。

とはいえ、貧困により教育機会がないことや、生活のためには働かざるを得ない事情もあり、複数の社会問題が絡み合って負のスパイラルを成している状況があります。

採掘による環境破壊の問題

ダイヤモンドの採掘によって、ダイナマイトで森林が破壊されたり、河川の水質汚染や土壌汚染などの環境問題が進むことも深刻な問題となりました。

現在では、大規模な機材を投じる必要があるパイプ鉱床や漂砂鉱床の採掘には、ISO14001 (環境マネジメントシステムに関する国際規格)を取得した企業が採掘現場を管理しています。

企業の統率によって環境への負荷を最小限に抑えるシステムを構築していますが、一方で、ISO規格には環境パフォーマンスの評価に関する具体的な取り決めがなく、組織が自主的にできる範囲で評価を行うに留まっているのが現状です。

また、西アフリカやブラジルなど、現地の住民が川床の砂利を堀って採掘するような原始的な方法が行われている零細採掘現場では、環境への十分な配慮がなされていないことが問題となっています。

リベリアやシエラレオネのように川に潜って採掘をする場合、採掘エリアを厳密に区切ることが難しく、現場の管理が困難であるため、結果的に、採掘が終わった後も元の状態に戻さず、人工池ができた状態のまま、その土地を離れるというケースが少なくないといいます。

埋め立て処理がされない状態のままの採掘現場は、その後も農地利用などに活用することができず、現地の住民にとって危険な状態のまま放置されています。

引用:環境破壊|ダイヤモンド・フォー・ピース(DFP)

紛争ダイヤモンドを撲滅するための制度・取り組み

2003年以降、紛争ダイヤモンドの問題を解決するために、日本を含めた世界各国で共通の国際協定を設けています。

詳しくみていきましょう。

キンバリー・プロセス制度

紛争ダイヤモンドの流通を阻止するため、国連や関係国政府、ダイヤモンド業界などが一体となって取り決めをしたのが「キンバリープロセス認証制度」という国際協定です。

2003年から実施され、日本も加盟しています。

キンバリー・プロセス制度に加盟した国には、ダイヤモンド原石の輸出入の際に、以下の内容が義務付けられています。

  • 紛争と関係のない地域から採掘されたことを証明する「原産地証明書(キンバリー・プロセス証明書)」の添付
  • 不正に開封できない密封された容器で輸出入すること
  • 非加盟国への輸出入の禁止

「キンバリー・プロセス証明書」は政府から発行され、通し番号や、出荷物情報などが記載されています。

キンバリー・プロセス制度によって、「コンフリクト・フリー」が証明されるようになりました。

現在では、新規に産出されるダイヤモンドの99%以上が「紛争ダイヤモンドではない」ということが証明されています。

キンバリー・プロセスの問題点

ただし、実際のところ、「キンバリー・プロセス制度」には、以下のような問題点や、制度としての抜け穴があります。

  • 対象がダイヤモンド原石のため、カット・研磨済みダイヤは流通可能
  • キンバリープロセスで制限できるのは、「反政府軍による紛争の資金源になる場合」のみ
  • 紛争の資金源以外の問題(暴力や搾取、強制労働、環境破壊など)は制限できない
  • 厳しい罰則がない

まず、キンバリー・プロセスの適用対象は、「ダイヤモンドの原石のみ」です。

つまり、カット・研磨済みのダイヤは流通可能ということになります。

ダイヤモンドは加工がしやすい鉱石のため、これは十分な条件とは言えません。

また、「反政府軍が関与しているダイヤモンド」という点についても、例えば政府軍や警察によるものであれば、たとえその裏で紛争が関与していても、紛争ダイヤモンドとは認定されません。

さらに、キンバリー・プロセスはあくまでも「紛争」に関わりがないことを証明する制度のため、そのほかの天然ダイヤモンドの問題点である、暴力や搾取、強制労働、環境破壊などは考慮されていません。

極め付けは、違反しても厳しい罰則がないこと。

違反した場合は制度から排除されるものの、キンバリー・プロセスは加盟国によって自主的に稼働している制度のため、たとえ制度が破られても国際的な罰則はなく、取り締まりが甘いのが実情です。

以上の理由から、キンバリー・プロセス制度の策定には一定の意義はあるものの、これだけでは解決できない問題が多々残されていると言えます。

システム・オブ・ワランティ

キンバリー・プロセス制度の実施を受けて、ダイヤモンドの製造・小売事業者の間でも、「システム・オブ・ワランティー」という、消費者に対してダイヤモンドの出所を保証するための自主的な取り組みを行なっています。

日本を含めて、キンバリー・プロセスに参加している全ての国で制度が実施されています。

システム・オブ・ワランティの制度において、事業者が原石および研磨処理済みのダイヤモンドを売買する場合は、下記の宣誓文をインボイス(納品書)に記載する必要があります。

「このインボイスに記載されるダイヤモンドは、国際連合決議を遵守し紛争への資金提供に関与しない供給先より購入されたものです。ダイヤモンドの販売業者として、当方が承知している限り、且つまた、供給者からの書面による保証により、これらのダイヤモンドが紛争に関係のないことを保証します。」

引用:「キンバリー・プロセスとシステム・オブ・ワランティー|仙台の宝石店インタージェムの会長ブログ」

インボイスなどのやり取りは事業者間同士で行うもののため、一般消費者にはなかなか馴染みがないものですが、その点も含めて、いかに消費者に対して、サプライチェーン全体の透明性を上手に伝えることができるかが課題となっています。

ジュエリー業界では、既存の制度以外にも、それぞれの企業が工夫をして消費者に透明性を伝える、責任あるジュエラーとしてのカタチが求められています。

まとめ

本記事では、ジュエリー業界の最新の取り組みから、「エシカルジュエリー」の情報をまとめて紹介したほか、国内外のおすすめのエシカルジュエリーブランドなどを紹介しました。

ジュエリー業界では、ダイヤモンドの取り扱いに関する負の歴史が背景にあることから、原材料の調達から製造までのプロセスにおける「透明性」が非常に大きな課題とされています。

また2022年には大手ジュエリーブランドからイニシアチブが発足され、エシカルな取り組みだけでなく、サステナブルな取り組みも業界全体で加速しています。

国内の大手ジュエリーブランドでも「ラボグロウンダイヤモンド」の取り扱いが徐々に拡大されており、今後どのように国内での認知度が高まっていくのか、期待が高まります。

みなさんも、自分へのご褒美に、もしくは一生に一度の贈り物として。

エシカルジュエリーをひとつの選択肢に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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