【厳選14選】エシカル消費で知っておきたい認証マークや商品を解説!
最近は、環境や社会にやさしいコーヒーやチョコレートを選ぶ人が増えました。
このような買い物はエシカル消費と呼ばれています。
とはいうものの、エシカル消費は難しそうと思う方も多いのではないでしょうか。
実は、マークを見て買えば、だれでも簡単にはじめられます。
この記事では、エシカル消費について解説するとともに、すぐに活用できるエシカル消費マークを紹介します。
身近な商品とともに分かりやすくまとめました。
最後まで読めば、きっと今日からエシカル消費を楽しめるのではないでしょうか。
環境にやさしい!エシカル消費マーク8選
まずは、環境にやさしいエシカル消費のマークをチェックしていきましょう。
①エコマーク
商品の生産から処分までのサイクルの中で、環境保護をしていると認められた商品に表示されています。
「ちきゅうにやさしい」のキャッチコピーと、人間の手で地球をやさしくつつみこんでいるマークが目印です。
ノートやトイレットペーパーなど、日用品に多くついています。
一度は見たことがある方も多いのではないでしょうか?
②リサイクルマーク
出典:https://benesse.jp/jiyukenkyu/cont/shogaku/002.html
リサイクルマークとは、飲料のペットボトルや缶、紙パックや包装紙など紙製品などについているものです。
- プラスチック製
- 紙製
- ペットボトル製
- アルミ缶
- スチール缶
これらは「容器包装リサイクル法」という法律に基づいて、表示されたマークです。
生産者も消費者も、分別ルールを守って処分やリサイクルをする責任があります。
③有機JASマーク
有機JASマークとは、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らない生産を基本とした食品を表しています。
自然の力で生産されるため、環境への負担も少ないです。
農産物だけでなく、加工食品や畜産物にも含まれます。
日本では、有機JASマークが表示されていない商品に、オーガニックやそれらしく思えるような表記をするのは違法です。
ちなみに、国が変わると、判断基準やマークも変わるので覚えておきましょう。
◆アメリカのオーガニックマークは「USDAオーガニック認証」
◆EU加盟国のオーガニックマークは「EUオーガニック認証」
これらは、インターネットで購入する場合に見かけることが多いです。
④グリーンマーク
グリーンマークは、原料に、原則として40%以上の古紙を利用していることを示しています。
例外の基準は以下の通りです。
- トイレットペーパーやちり紙の場合は原料の100%が古紙
- 新聞用紙やコピー用紙は原料の50%以上が古紙
木が描かれたグリーンマークは、古紙の利用を拡大するとともに、紙のリサイクルを促進することを目指しています。
⑤バイオマスマーク
出典:一般社団法人日本有機資源協会「バイオマスマーク認定商品」
バイオマスマークとは、天然由来の資源を利用しつつ、品質や安全性が保証されたことを表したマークです。
ゴミ処理で発生する大気汚染は環境への負荷が大きいとされています。
けれども、植物が原料である商品は、二酸化炭素の発生を抑えるそうです。
つまり、バイオマスマーク認定商品は、温室効果ガスを増やさないため、地球温暖化の対策に貢献するといえます。
最近では、お菓子のパッケージでよく見かけるようになりました。
カルビーの人気商品である「ポテトチップス」や「堅あげポテト」も、2021年2月よりバイオマスマークが表示されています。
参照:カルビー株式会社「一部商品における環境配慮型包材への切り替えについて」
⑥COSMOS認証
COSMOS認証は、生産から処理までが環境と人間の健康にやさしいことを保証しています。
このマークにより、オーガニックコスメやスキンケアアイテムなどを世界各国で製品化できます。
COSMOS認証をうけた商品は以下の通りです。
◆マツモトキヨシ(アルジェラン)「モイストクリア ローションエンリッチ 」
天然由来の原料を99%配合しています。
マツモトキヨシの各店舗やオンラインショップで購入可能です。
◆THREE「ベーシックケア」
クレンジオイルやスクラブ、アイクリームなどのスキンケア商品が、COSMOS認証を取得しました。
各店舗やオンラインショップで購入できます。
⑦GOTS認証
出典:GLOBAL ORGANIC TEXTILE STANDARD
GOTSは、オーガニックコットンに関する認証マークです。
原料の収穫から製造までが環境にやさしいことが条件で、社会的な責任を果たしていることを保証しています。
素材が環境にやさしいものであるのはもちろんですが、コットン生産者の人権尊重や労働環境の改善にも貢献しているといえます。
オーガニックコットンの消費や経済成長を支えるGOTS認証は、世界的に高い評価を得ているため、今後さらに拡大していくのではないでしょうか。
⑧RSPO認証
RSPO認証は、環境にやさしいパーム油の生産を目指しています。
そもそも、パーム油とは、アブラヤシの果実からとれる植物油。
マーガリンや石鹸などに利用されています。
世界の食用需要にともなって、パーム油の生産は拡大しました。
その結果、大規模農園が増え、熱帯雨林の伐採が進み、多くの野生動物が命の危機にさらされたのです。
森と野生動物を守りながら、パーム油を生産することが求められるようになりました。
RSPO認証の普及は、環境にやさしい持続可能なパーム油の生産につながるといえます。
日本で初めてRSPO認証を取得したのは、石鹸や洗剤を販売する「サラヤ」です。
2010年から認証商品の販売を開始しました。
環境にやさしい食器洗剤や洗濯洗剤に変えたいという方におすすめです。
けれども、エコなものは、汚れが落ちるか心配という方がいるかもしれません。
私は実際に使用していますが、今のところ何の問題も感じていません。
食器の油汚れはキレイに落ち、洗濯物の黄ばみも気になりませんでした。
社会にやさしい!エシカル消費マーク3選
社会や人にやさしいエシカル消費もあります。
すべての人が豊かな生活ができる未来につながるマークを3つ紹介します。
①伝統マーク
伝統マークとは、国指定の伝統的工芸品のシンボルマークです。
地域で受け継がれる技術や技法、自然素材で制作されています。
日本の価値ある文化や技術を守ることにつながります。
身近にあって、よく見かけるマークではありませんが、社会に欠かせないマークであるといえます。
伝統マーク商品は、公式のオンラインショップで購入できるそうです。
②フェアトレード認証ラベル
フェアトレード認証ラベルとは、公平な取引を保証した商品に表示されるものです。
開発途上国の原料や製品を適正な価格で購入し続けることで、立場の弱い人たちの生活や労働環境を守ることにつながります。
主なフェアトレード商品は、コーヒーやチョコレート、コットン製品など。
カカオやコーヒー豆、コットンなどを生産する労働者の経済的自立を目指しています。
例えば、スターバックスでフェアトレードのコーヒーが飲めます。
「イタリアンロースト」は各店舗やオンラインショップで購入可能です。
また、毎月20日は「エシカルなコーヒーの日」として、生産者とのつながりを感じられるプログラムを店舗ごとに実施しています。
私が訪れた時は、本日のコーヒーが、国際フェアトレード認証ラベルが表示された「イタリアンロースト」で、フェアトレードのアイスコーヒーを味わえました。
下記記事で身近なフェアトレード商品を紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。
フェアトレード商品とは?できることや問題点をわかりやすく解説!
③レッドカップキャンペーン
レッドカップキャンペーンは、赤いマグカップのイラストが目印です。
対象商品の売上の一部が、飢餓や貧困に苦しむ子どもたちへ学校給食を支援する活動に寄付されます。
例えば、以下が対象商品です。
- ハウス食品「とんがりコーン」
- 株式会社おやつカンパニー「ベビースターラーメンミニ(チキン味)」
- 昭和産業株式会社「SHOWAホットケーキミックス」「おいしく揚がる魔法の天ぷら粉」「おいしく焼ける魔法のお好み焼粉」
- 日清食品株式会社「日清チキンラーメン」
自分が買った商品が、子どもの笑顔につながると思うと、気持ちも温かくなりますよね。
参照:レッドカップキャンペーン
生き物にやさしい!エシカル消費マーク3選
生き物の命を守るエシカル消費マークを3つ紹介します。
どれも生物多様性を維持するために必要な生き物に優しいマークです。
①MSC「海のエコラベル」
画像出典:MSCウェブサイト
MSC「海のエコラベル」は、持続可能な漁業で獲られた水産物につけられるマークです。
水産資源の持続可能性や漁業が生態系に与える影響、漁業の管理システムなど3つの原則を満たしMSC認証を取得した漁業で獲られています。
海の豊かさを残しながら、美味しい魚介類を食べるために、このマークは欠かせません。
例えば、マクドナルドの「フィレオフィッシュ」にもMSC「海のエコラベル」が表示されています。
2019年8月から、貴重な水産資源を守るために認証取得したメニューを販売しました。
持続可能で環境に配慮した漁業で獲れた天然のアメリカとロシア産のスケソウダラを使用しているそうです。
ファーストフードでエシカル消費ができるのは意外だと感じる方も多いのではないでしょうか。
②バードフレンドリー®コーヒー
バードフレンドリー®コーヒーとは、渡り鳥が休息する森で生産されたコーヒーです。
自然の力で生産されたコーヒーをプレミアム価格で買い取ることで、コーヒー農家を支えています。
さらに、森林伐採も防止し、渡り鳥を守る活動に取り組んでいました。
日本では小川珈琲の「有機珈琲バードフレンドリー®ブレンド」が認証を取得しています。
自宅で味わう一杯のコーヒーが、鳥の明るい未来につながっていると思うと、美味しさもましそうですよね。
③レインフォレスト・アライアンス認証(コーヒー)
小さな緑のカエルのマークをコンビニやカフェで一度は見たことがある方も多いのではないでしょうか。
レインフォレスト・アライアンス認証は、社会・経済・環境の3つの柱において持続可能な生産をしていることを表すマークです。
森林の保護や気候変動対策、農家の方の人権尊重に貢献しています。
しかし、なぜカエルなのかと疑問に思ったかもしれません。
実は、カエルは科学者から健全な環境を知る「ものさし」になると言われているそうです。
たくさんのカエルが生き生きと生息している環境は、自然が豊かである証拠になります。
カエルのマークは、カエルも人も喜ぶ未来につながっていました。
ローソンのマチカフェは、レインフォレスト・アライアンス認証農園のコーヒー豆を使用しているそうです。
エシカルなコーヒーが買える場所がとても身近にありました。
エシカル消費でSDGsに貢献
エシカルを直訳すると「道徳的・倫理的な」という意味です。
つまり、エシカル消費とは、人・社会・環境にやさしい消費行動やサービス利用のことを表します。
商品を買うことで、環境保護や自立的な労働など、社会問題の解決につながります。
例えば、以下のものがあてはまります。
- リサイクルできるように紙パッケージの商品を買う
- 寄付付きの商品を買う
- 環境に配慮したホテルに泊まる
消費者庁も「私たち一人一人が、社会的な課題に気付き、日々のお買物を通して、その課題の解決のために、自分は何ができるのかを考えてみること、これが、エシカル消費の第一歩」であると呼びかけていました。
買い物をするときに、「安心・安全」「値段」「品質」「メーカー」だけではなく、「エシカル」という基準をプラスすることが求められています。
エシカル消費もSDGsの貢献!
エシカル消費は、SDGs「12.つくる責任つかう責任」への貢献につながっています。
以前までは大量生産・大量消費が当たり前でした。
廃棄物が増加することで、環境への負荷が大きくなり、結果的にさまざまな社会問題を引き起こしたのです。
また価格をできるだけ安くすることで、発展途上国の人たちの労働環境が悪化し、児童労働へも大きな影響を与えました。
「だれ一人取り残さない」がモットーのSDGsは、生産や消費においても持続可能性を重視しています。
作り手も買い手も豊かに生きるためは、エシカル消費が必要であるといえます。
【エシカル消費】私たち個人ができること
エシカル消費につながるマークがある中で、私たちにできることはどんな行動なのでしょうか。
個人でできるアクションは、知る・買う・シェアの3つです。
①知る
まずは、「エシカル消費は何か」「どんなマークがあるのか」「どんな未来につながるのか」と知ることがエシカル消費への第一歩です。
値段や品質以外の大切な選択肢があることを知ることからはじめましょう。
②買う
次はエシカル消費にトライしてみましょう。
難しく考える必要はありません。
今日紹介したマークを参考にしながら、選んでみてください。
商品の裏側にどんなストーリーがあるのかを考えるだけで、買い物が楽しくなりませんか。
③シェアする
ぜひ、エシカル消費をした商品や感想を家族や友人にシェアしましょう。
エシカル消費は一人でも多くの協力が不可欠です。
あなたのシェアがやさしい輪を広げることにつながります。
私も最初は抵抗がありました。
けれども、はじめてフェアトレードのコーヒーについてSNSでシェアすると、想像以上に「いいね!」と共感してもらえたのです。
そして、投稿をみて、買ってみたという声もいただきました。
あなたのエシカル消費はとても価値ある行動です。
だからぜひ、おすすめのカフェや映画をおすすめする感覚で、紹介してみてください。
まとめ
今回は、エシカル消費につながるマークを紹介しました。
エシカル消費とは、人・社会・環境にやさしい消費行動です。
マークがあることで、消費者はだれでも簡単に「どれがどんな社会貢献になるのか」を正しく判断できるといえます。
エシカル消費のマークの一つひとつに、豊かな未来につながるストーリーがありました。
人・社会・環境にやさしい消費を通して、どんな未来にしたいかを考えるのも大切なのではないでしょうか。
あなたの選択には、未来を変える力があります。
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