ダイバーシティ

LGBTは日本人口の10%!認知度は高いが理解が低い原因は?

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LGBTとは性的少数者の総称です。

レズビアン(Lesbian)やゲイ(Gay)、バイセクシャル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)が代表的で、「性的指向(どの性別のひとを好きになるか)」と「性自認(自分の性をどう認識しているか)」によって構成されます。

近年は「LGBTQ+」と表現されることが多く、性自認や性的指向が定まっていないクエスチョニング(Questioning)をはじめ、アセクシャルやXジェンダーなど、世界的には全部で100種類以上のパターンがあります。

株式会社LGBT総合研究所が令和元年に発表した情報では、日本全国20から69歳のうち10%が性的少数者と報告されています。

あくまでもカミングアウトをしている人の割合ですので、実際はもっと多い可能性が高いです。

LGBTの方が性自認と性的指向にオープンに生きられる社会の実現を目指しましょう。

出典:「LGBT 意識行動調査 2019」(LGBT総合研究所)

LGBTの認知度は9割

厚生労働省が行った企業アンケートでは、9割の企業が性的少数者の存在を「多少は知っている、聞いたことはある」と回答しています。

しかし、性的マイノリティの存在を知って、具体的な取り組みをおこなう企業は全体の2割と低い結果です。

LGBTの従業員が働きやすい取り組みとして、社員向けの研修や勉強会を開催したり、性的指向・性自認について相談できる窓口を設けたりなど、理解促進のための行動をおこしている企業もあります。

日本では認知度は高くてもなかなか行動に結びつかない傾向があるので、まずは知ること、そして、できることから行動することが大切です。

出典:「職場におけるダイバーシティ推進事業報告書 Ⅴ. 調査結果のまとめ」(厚生労働省)

同性婚を認める法律がない日本

先進国G7の中で、同性婚やパートナーシップを認める法律がないのは日本だけです。

世界人権宣言で唱えられているように、性的指向や性自認を理由に差別や虐待の対象となる人権侵害を減らすためにも、国のルールから、社会風潮を変えていかなければなりません。

さらに、海外では80ヵ国以上がLGBTに関する差別を法律で禁止している一方、日本には、LGBTの方々をいじめや差別から守る法律がなく、人権問題となっています。

見た目や行動で、ゲイやレズビアンと判断されることで、10代の約50%がいじめをうけていたり、職場でいじめを経験していたりと、性的マイノリティの多くは社会での生きづらさを感じています。

また、自死未遂を繰り返す確率が、LGBTでない人と比べて高い傾向にあります。

学校や職場の差別や解雇、本人の同意なしに暴露してしまうアウティングなど、ハラスメント行為を減らす取り組みが必要です。

関連記事:ジェンダーハラスメントの対策!先入観で話すのはやめよう

同性婚ができなくて困ること

大前提として、男性どうしや女性どうしで愛し合うことは自由です。

しかし、法律上結婚できないことで、パートナーの財産を相続できなかったり、子どもを育てていても親権者になれなかったりなど、人生を生きるうえで困ることがあります。

パートナーが外国人の場合、男女であれば結婚によって日本での在留資格を得られます。

しかし同性どうしでは結婚できないため、配偶者ビザで日本に住むことができません。

異性であれ、同性であれ、人を愛してともに人生を歩みたい気持ちに変わりはないのに、法律で制限がかかる現状は、変えなくてはなりません。

同性婚の法律化を支持するブランド

LUSHは、全国の店舗とオンラインショップで、2022年3月17日(木)から3月31日(木)の期間、同性婚の法制化に向けた啓発キャンペーンを実施していました。

2022年7月25日に予定されている選挙で、一人でも多くの同性婚賛成派議員が当選し、国会で法制化に向けて議論を推進してもらうための取り組みです。

「商品は投票だ」と言われるように、モノを買う行為はそのブランドを支持する行為と同じです。

LUSHが発売したチャリティソープはオンラインショップで即完売でした。

信念をもつブランドは、信念をもつお客様が増えることでLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)が伸び、ビジネスとしても成長する機会になりますね。

筆者の私も先日LUSHのお店へ行き、限定ステッカーをもらったので早速PCに貼って啓発活動に参加しています。

参照:LUSH「結婚の自由をすべての人に」

日本におけるLGBTの制度や取り組み

学校や法人、行政では、LGBTの理解を深める取り組みや、独自のパートナーシップ制度の導入が行われています。

LGBT教育の現状は?

LGBTの方への偏見や間違った理解をしないために、教育は欠かせません。

いまのLGBT教育の課題は、教員の性的マイノリティに対する知識や理解が不足していることです。

現行の学習指導要領には、「性の多様性」についての言及はなく、研修やワークショップを実施している学校も限られています。

学校として積極的に性的少数者への理解を深め、多目的トイレの設置や制服の自由化など、子どもと一緒に、取り組みを考えることが必要です。

LGBT教育を正しく行い、養護教諭やスクールカウンセラー、医療機関との連携など、子どもたちのサポート体制も整えることで、いじめや差別を受けて不登校になる生徒を減らし、LGBTであることをカミングアウトしやすい環境をつくる必要があります。

日本企業でSOGIハラ禁止!積極的な取り組みを

厚生労働省のアンケートで、ゲイやレズビアン、バイセクシャルの方が回答した内容から、職場の生活で困っていることTOP3は下記のとおりです。

  • プライベートの話をしづらいこと
  • 異性愛者としてふるまわなければならないこと
  • 相談先がないこと

2020年6月に、改正労働施策総合推進法が施行され、性的指向(SO:Sexual Orientation)や性自認(GI:Gender Identity)に関するハラスメント(頭文字をとって、SOGIハラ)の防止が企業に義務づけられています。

LGBTであることで人事評価や異動の不当な扱いを受けない職場やセクハラやパワハラなどハラスメントのない職場を実現するために、積極的に取り組んでいる企業があります。

たとえば、パナソニックは社内規定で同性婚を容認しており、サントリー、JT、ANA、ソフトバンク、ユニリーバなどは企業独自の取り組みをおこなっています。

LGBTへの理解があることを示す「LGBTアライ」の表明も、参画企業が増えているのは良い傾向ですね。

性別を選ぶ項目に「男性」と「女性」しか記載されていないアンケートをみたことありませんか。

当たり前に性別を二分するのではなく、性的少数者の方へ配慮した「その他」の回答枠も用意したり、職場に多目的トイレを用意したりなど、LGBTへの理解とともに、いますぐできる行動は身近にたくさんあります。

日本のパートナーシップ制度

日本には同性婚を認める法律こそありませんが、同性カップルの存在を理解し認めるために、パートナーシップ制度を導入する動きが全国で見られます。

2015年に東京都渋谷区と世田谷区で同性に対するパートナーシップ制度が誕生し、2022年4月現在200を越える自治体で導入され、人口普及率は約52%です。

筆者が生活する福岡県でも、4月1日からパートナーシップ宣誓制度が導入され、県営住宅への入居申し込みなど、行政サービスが受けられるようになりました。

「みんなのパートナーシップ制度」はLGBT向けパートナーシップ制度をわかりやすく可視化するサービスです。

導入している自治体や導入率・人口カバー率がわかりやすく掲載されているので、参考にしてみましょう。

出典:「みんなのパートナーシップ制度」(みんなのパートナーシップ制度)

海外のLGBT制度

海外では、カナダやフランスをはじめ、30ヵ国以上で同性婚を認める法律やパートナーシップ法が制定されています。

LGBTの結婚制度を整える各国の動きは近年進んでおり、2016年にはイタリアで、そして2019年には台湾で同性婚が認められ、アジア初の同性婚が法律で認められる国となりました。

法律が制定されることで、LGBTへの理解が進み、カミングアウトへの抵抗が下がるという調査結果も出ています。

欧米圏の調査では、若い世代ほどLGBTを名乗る割合が高いと報告されており、 法律の制定は精神的苦痛をうける性的マイノリティを減らすことにもつながっているといえるでしょう。

まとめ

日本でLGBTの認知度は高くても理解が低い原因は、珍しい存在と認識する社会風潮があるからだと思います。

しかし、性的少数者が人口の約10%いることは事実です。

性的マイノリティは身近な存在です。

相手を知らぬ間に傷つけないように理解を深め、カミングアウトされたときに驚くことなく、LGBTの方の気持ちを大切にして話を聴く姿勢をもちましょう。

毎年開催されるレインボーパレードには、LGBTアライ(仲間)が集います。

日本のLGBTの現状を理解して、尊重する気持ちをもつ方はぜひ参加し、仲間であることを表現してみてはいかがでしょうか。

下記ページでは、法務局人権擁護局の相談窓口が、LGBTの詳細と職場や学校、地域で私たちができることを紹介しています。

人権を守るため、ひとりで悩まずにサポートできる相談窓口の連絡先も記載されているので、参考にチェックしてみてくださいね。

LGBT」(法務省人権擁護局)

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