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不用品の価値を向上させる【アップサイクル】とは?意味や取組事例も解説

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世界の廃棄物は2000年で127億トンにも及び、2050年までには約270億トンに増加するといわれています。

日本においては2018年度のごみの排出量は、東京ドーム約115杯分にもなりました。

そのような中、ごみを削減する方法として注目されているのが「アップサイクル」です。

アップサイクルとは、簡単に言うと「不用になったものに新たな付加価値を加えること」を指します。

リサイクルやリメイクとの違いや、SDGsの活動においてアップサイクルがどのような役割を果たしているのか、海外や国内の企業事例を含めて解説します。

アップサイクルとは?

アップサイクルの最大の特徴は、本来廃棄されるはずのものに、新たなアイディアやデザインを加え価値を高めることです。

例えば古くなったガラスビンを再生して新しいビンにするだけなら、それはリサイクルしただけにすぎません。

しかし、ガラス職人に美しいガラスのお皿に作り替えて貰えば、新たな価値が付きます。

このように不用品をアップグレードさせることで、新たな価値を生み出す取り組みがアップサイクルです。

また、アップサイクルの反対に「ダウンサイクル」という言葉があります。

例えば不用になったシャツを切ってウエスにすることが挙げられます。

物を再利用しても価値としては下がるものがダウンサイクルです。

アップサイクルが注目されている背景

経済活動の発展とともに大量生産・大量消費が当たり前になり、まだ使えるものまで平気で廃棄され、世界のごみは増加の一途をたどっています。

ファストフード、ファストファッションをはじめとした消費文化は、大量の食材廃棄や先進国の古着が途上国の砂漠に捨てられるという悲惨な現実まで生んでいます。

アップサイクルが注目される背景として、大量生産・大量消費によるごみ問題が解決し環境負荷を低減できるという点があります。

さらには不用品に付加価値を持たせることで、商品開発における新たなビジネス創出の可能性を高められることです。

事実、多くの大手企業がアップサイクルでの商品開発を開始しています。

リサイクルやリメイクとの違いを解説

アップサイクルは、リサイクルやリメイクと混同されてしまうことがありますが、厳密には異なることも覚えておきましょう。

リサイクルとは、一度廃棄物を資源状態に戻して再生し利用するもので、この点がアップサイクルとの大きな違いです。

リメイクは、不用品を活かして作り直すという点でアップサイクルと似通っていますが、リメイクの場合には付加価値は存在しません。

リデュース・リユースについて

ここでリサイクルとともに語られることの多い、リデュースリユースについても簡単に説明しておきます。

・リデュース
リデュースとは、はじめから廃棄物を出さないようにマイバッグを利用したり、洗剤、シャンプーなどは詰め替え用品のものを使用したりすること
・リユース
リユースとは醤油や牛乳のビンを洗って再利用したり、不要になったものを中古買い取りに出したりする行為のこと

アップサイクルのメリットはSDGsや環境への貢献

アップサイクルの最大のメリットは、世界のごみ問題の解決に繋がることです。

また、SDGsの目標12「つくる責任・つかう責任」にも大きく関係します。

近年は物に対してだけではなく、食の分野においても食品ロスを減らす取り組みとして、アップサイクルが注目されています。

SDGs目標12「つくる責任・つかう責任」への貢献

SDGs目標12「つくる責任・つかう責任」のテーマは「持続可能な生産消費形態を確保する」ことです。

ターゲットの12.5には「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」という内容も盛り込まれています。

いかに物を無駄にせず大切に使用するかが、持続可能な社会の構築に必要かわかるでしょう。

私たちは、物を作るときにそれがどのように使われるのか、そして使う方はそれがどのように作られたのかを常に念頭に置き、物の使用に対して最後まで責任を持つ必要があります。

アップサイクルが、SDGsの活動に大きく貢献することは間違いありません。

脱炭素への貢献

物を生産するには大量のエネルギーを消費し、多くのCO2が発生します。

これまでの大量消費社会では、過剰なまでの生産を行ってきました。

しかし、アップサイクルを行えば、手元にある物を長く大切に使用することになります。

長期的にみて生産過剰を抑え、無駄なCO2の排出抑制に貢献し、環境負荷の軽減を達成できます。

食のアップサイクルにも注目

世界的な食品ロスをなくすための動きとして、アップサイクルフードが注目されています。

2020年には、WWF(世界自然保護基金)、NRDC(自然資源防衛協議会)などの専門家チームが、以下のアップサイクルフードの定義を発表しました。

  • そのままだと廃棄されてしまう原材料から作られた食品
  • 付加価値のある食品
  • 人が消費するものである
  • 監査可能なサプライチェーンを持っている
  • 原材料がアップサイクルされたものであることを示すラベルを表示

具体例を挙げると、野菜ジュースを作るときに廃棄されていた野菜の搾りかすを利用してお菓子を作る、パン製造時に捨てていたパンくずからビールを生産する。

これらはすべてアップサイクルフードです。

日本では、本来食べられるはずなのに廃棄されている食品、いわゆる食品ロスは年間570万トンにもなり(2018年推計)1人あたりの量では、なんと45キログラムにもなります。

このような食品ロスを無くすためにもアップサイクルフードへの取り組みは重要です。

関連記事:【日本】深刻なフードロスの現状とは?削減に必要な3つの取り組み

リサイクルをアップする楽しさ!企業事例紹介

アップサイクルには新たな価値をつけて物を生まれ変わらせるという喜びがあります。

これもアップサイクルなの?と、驚くようなアイディアのものも多くあります。

ここでは、海外や国内の企業が取組んでいるアップサイクル事例を紹介します。

海外企業事例

RISE Products

ニューヨークにあるRISE Products社は、ビールを醸造する際に廃棄される麦芽の粕をアップサイクルし、スーパー小麦粉として加工し販売しています。

通常の小麦粉と変わらずパンケーキなどに調理できる上、食物繊維が多く含まれるという栄養価の高さが評判です。

参照:https://www.riseproducts.co/

AIRPAQ

ドイツのケルンにあるバッグブランド企業で廃棄された自動車のエアバッグやシートベルトの廃材をアップサイクルしてバッグを作っています。

自動車大国ドイツならではのユニークなアップサイクル企業です。

参照:https://ourearthproject.jp/products/list?category_id=8

国内企業事例

ラヴィストトーキョー株式会社

廃棄りんごをアップサイクルすることで生まれた植物由来のバイオレザーで「アップルリュック」を販売しています。

りんごジュースを製造するときに出る搾りかすを利用することで、従来の革製品より環境負荷を低減できるため、注目されています。

参照:https://lovst-tokyo.co.jp/

UPCYCLE LAB

UPCYCLE LABでは、廃棄された消防ホースをアップサイクルしてタフなバッグを作成しています。

建物に備え付けられた消防ホースの90%は、新品のまま廃棄されていました。

それらを有効活用し、オリジナル性の高い商品開発を積極的に行っています。

参照:https://www.upcyclelab.jp/

アップサイクルは個人のアイディアからも取り組める

アップサイクルは個人で気軽に取り組めるのも魅力です。

難しく考えることはありません。

いままでは捨てていた古くなった服を作り変えることもアップサイクル!

店でもらった紙袋からマスク入れを作成するのもアップサイクル!

いらなくなった長靴に土を入れて鉢がわりにして、花を植えるのもアップサイクル!

捨てようと思っていた物たちを、オリジナルの素敵なものに変身させて使い続ければ、立派なアップサイクルです。

下記で、洋服のアップサイクルのアイデアを紹介しています。

洋服のアップサイクルとは?おすすめのアイデア・日本で買えるブランド10選

まとめ

アップサイクルでグレードアップされた物たちは、かつて不用品だったとは思えない輝きを放ちます。

持続可能な社会を目指す中でライフスタイルの見直しは必然といえます。

これまでのような大量消費ではなく、ひとつひとつの物を長く大切にしていくことこそが、本当の豊かさです。

これからは捨てる前の不用品を、ぜひ見直してみてください。

そしてオリジナリティあふれるアップサイクルで物を生まれ変わらせてみてはいかがでしょうか。

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