地方創生

【取材】株式会社オキスの農福連携を活かしたSDGsの取り組みについて

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鹿児島大隅半島のほぼ中央に位置したところにある「株式会社オキス」。

昭和51年に物流会社「株式会社岡本産業」としてスタートし、現在では、農業、食品加工、流通販売の6次産業化と農福連携を積極的に取り組んでいる会社です。

今回は株式会社オキス代表取締役の岡本孝志さんに【「小いも」を美味しく活かして未来へつなぐプロジェクト】をはじめとしたSDGsの取り組みについてお話を伺いました。

↑GREEN NOTEアンバサダーの難波遥さんと岡本孝志さん

薩摩の恵みを世界へ「株式会社オキス」

株式会社オキスは、「人」「農家」「会社」との連携を大切にしながら、農産物の生産・加工・販売・物流などの一貫した商品の展開をしています。

企業理念である「大地のものはすべて真に活かす」から、農家さんが作ったものは全て商品化したいという気持ちを軸に商品化し、全国へ自社の物流で届けています。

「乾燥野菜」で昔の知恵と文化を大切にしたい

商品の特徴は、野菜を大量に乾燥して商品化していることです。

生野菜を乾燥することで、

  • カットの手間が不要
  • 廃棄ロス減少
  • 常温保存可能
  • 保存期間が長い
  • 手軽に調理できる
  • 物流費の削減

など、メリットも多く、昔ながらの「干す」という知恵と文化をうまく活かし、商品にしています。

そうした商品を小売店や通販等の新商品として、また健康食品メーカー等の機能性原料として供給しています。

また、防災の観点から、物資が届けられない場所でもこのような商品であれば通常の車で被災地でまで運ぶことができ、野菜も栄養を取ることができます。

公式HP:https://okisu.co.jp/

SDGsな取り組みについて

株式会社オキスでは、【「小いも」を美味しく活かして未来へつなぐプロジェクト】をはじめ、農福連携したSDGsの取り組みに積極的に取り組んでいます。

このプロジェクトの概要、取り組んだきっかけ、農福連携による事業の影響についてお伺いしました。

「小いも」を美味しく活かして未来へつなぐプロジェクトの概要

GREEN NOTE編集部【「小いも」を美味しく活かして未来へつなぐプロジェクト】とはどんなプロジェクトですか?

岡本さん:こちらは、2022年5月にスタートし、利用価値があるのに小さいだけで出荷先がなく、行き場を失った「小いも」たちをみんなの力で美味しく活かしましょう、というプロジェクトです。

出典:https://okisu.co.jp/staff/3297/

  • 食品ロス減への貢献
  • 農福連携での雇用創出
  • 地域の活性化
  • 消費促進と学び

の大きな4つの流れで、プロジェクトを進めています。

出荷先を失った小いもを活用することで食品ロス減へ貢献できます。

また収穫などを地域の福祉と連携し、就労と生きがいづくりの場を作ることができます。

また飲食店では、小いもを使ったオリジナルメニューの販売をはじめ、地域活性化への取り組みや、小いもを使ったレシピを公開し、家庭や学校での消費の促進を進めています。

GREEN NOTE編集部:地域と連携することで、食品ロス福祉地域活性化食育などいろんなSDGsについて考えるきっかけになりますね。

取り組みのきっかけ

GREEN NOTE編集部:このプロジェクトをはじめたきっかけはなんですか?

岡本さん:仕分けの際に小さいイモは商品にできないため、弾かれて畑へ捨てていました。

そんな芋がもったいないなぁと感じたのがきっかけです。

いもは梅雨になる前に収穫しないといけないのですが、人手が足りなく収穫ができないと言う状況もありました。

そんな話も聞いて障がい者施設を運営されている花の木農場さんのところと連携し、その収穫のお手伝いをしてもらいます。

このプロジェクトを聞きつけた都会の企業さんがこいもを月100トン使いたいって言う話も進んでいます。

拾ったイモがこのように使われていると言うのを、手伝ってくれた障がい者の方にフィードバックしたり、お給料をお支払いすることでやりがいや自立のサポートをしています。

農福の連携について

GREEN NOTE編集部: 岡本さんは大隅半島ノウフクコンソーシアムの副会長もされていますが、どのような取り組みをされていますか?

※大隅半島ノウフクコンソーシアムとは、農福連携の課題を共有する取り組みとして、農業のもつ多様な人材を生かす福祉力が発揮できるよう、農福連携を実践している団体を結びつける地域プラットフォーム。理事長は白鳩会の中村さん

関連記事:【取材】障がいのある方でも自立を目指す、白鳩会のSDGsな取り組みについて

岡本さん:弊社としては10年以上前から、工場の中で障がい者の方に働いて頂いていました。

実は大隅地域には、引きこもりが3000人以上いて、ハウスにきて作業してもらったりもしています。

そんな方々と向き合いながら仕事を作っていく、労働者と言う考え方だと成り立たないので、お互いの気持ちがどこにあるかつなげていくのか、それが大隅半島ノウフクコンソーシアムの目的でもあります。

GREEN NOTE編集部: その活動の中で、どんなことを学びましたか?

岡本さん自分達の見方を変えれば、スムーズに障がいのある方たちが働くことができることに気が付きました。

それは障がいのある方だけではなく、どうすればいろんな人々が働きやすい環境を作れるのかというのも、教えられました。

掃除用具のしまい方でも、

  • ほうきに赤い印
  • チリトリに黄色い印

をつけて、しまう場所に同じ印をつけておいたり、作業場所へ道順の張り紙をはったりと、誰でも働きやすい仕組みが作れるんだと気付かされました。

GREEN NOTE編集部ちょっとしたアイデアで、働きやすい環境づくりができるんですね。

会社の売り上げや社員の雰囲気

GREEN NOTE編集部:事業の6次産業化や農福連携によって、会社の売り上げはどうなりましたか?

岡本さん16年間で約10億円の売上になりました。

GREEN NOTE編集部:社員たちの雰囲気はどうなりましたか?

岡本さん:メディアに取り上げられる毎に自社に愛着を持ってくれるようになっており、自社の事業自体が、地域貢献できていると感じてもらっていると思います。

事業にあたって、大変だったことはなんですか?

GREEN NOTE編集部:一貫体制を進めるにあたって、大変だったことはなんですか?

岡本さん: 農業分野への参入が初めてだったことに加え、乾燥加工に特化している会社が身近にはなかったので、手探りで0から作らないといけなかったことです。

今後の目標

GREEN NOTE編集部:今後の目標を教えてください。

岡本さん自社の事業の経験を活かし、地域コーディネーターとして、自社だけでなく鹿児島県の付加価値の高い商品を県外に出していきたいです。

編集後記

今回の取材では、株式会社オキスさんの農業をはじめとした、農業と福祉の連携のプロジェクトについて取材してきました。

また、岡本さんは山の活用として、NPO法人100年の森も立ち上げをし、さらに自然の恵みを活かし、地域と連携を進めていく活動も進行されていたり、南州農場さんと連携しプロジェクト進めているそうです。

関連記事:【取材】南州農場のSDGsな取り組み「南州エコプロジェクト」について

理念である「大地のものはすべて真に活かす」という想いのもと、さまざまな活動に積極的に取り組んでいる岡本さん。

温かい人柄と、まずはやってみるという行動が、いろいろな人や企業が集まりプロジェクトが広がっているのだと感じました。

他にも鹿児島大隅半島の下記企業の取り組みを取材しました。

【取材】南州農場のSDGsな取り組み「南州エコプロジェクト」について

【取材】白鳩会の「障がいのある方の自立を目指す」SDGsな取り組みについて

【取材】ボタニカルファクトリーの環境・地域農業へ貢献するSDGsな取り組みについて

提供:株式会社オキス
協力:株式会社ワークデザインラボおおすみ

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GREEN NOTE編集部

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