エシカルな雑貨とは?文房具やアクセサリーなどエシカル商品を紹介
「倫理的」という意味を持つ、エシカルという言葉。
環境問題やSDGsなどへの注目から、目にする機会が増えました。
認知の広まりと共に、「エシカルファッション」や「エシカルな食べ物」、「エシカルなコスメ」などを選ぶ消費者も増えています。
そこで今回は、エシカルな雑貨について紹介します。
どのようなものがエシカルな雑貨なのか、理解していただけたら幸いです。
エシカルな雑貨とは?
「エシカルな雑貨」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
エシカルという言葉は「人・環境・社会に配慮した行動」を指しますが、何を大切にするかは人それぞれ。
そのため、定義はなく曖昧な言葉ともいえます。
さまざまな観点の中から、本記事では3つのポイントからエシカルな雑貨を紹介します。
フェアトレード商品
「フェアトレード」とは、発展途上国などの経済的立場の弱い生産者と、それらを購入する先進国の消費者が、公正な立場で行う貿易の仕組みです。
「国際フェアトレード認証」や「世界フェアトレード連盟(WFTO)保証ラベル」が付けられているものが多いです。
現在は、コーヒーやチョコレートなどの食材やアクセサリー、コットンなど幅広いフェアトレード商品があります。
オーガニック素材でできている
「オーガニック」とは、有機栽培で作られた作物や商品を指す言葉です。
化学肥料や農薬は使われておらず、一部の許可された有機肥料のみが使用されます。
エシカルな雑貨では、オーガニックコットンが使用されることが多いです。
一般的なコットンの栽培には、殺虫剤や除草剤などが多く使用されています。
また、1kgのコットンを作るためには1万Lの水が必要と言われており、環境に大きな負荷を与えています。
一方でオーガニックコットンは、環境負荷の少ない方法で作られています。
化学薬品の使用を最小限に抑えているだけではありません。
労働者の職場環境や安全性が守られ、児童労働は禁止されており、生産者への負担も最小限なのです。
廃棄素材で作られている
エシカルな雑貨の中には、廃棄素材で作られているものもあります。
通常ならゴミとして捨てられてしまうものを、雑貨の材料として新たな価値を作るのです。
これは「アップサイクル」と呼ばれています。
例えば、布を織った時の繊維くずを集めて布を作ってバッグや服にしたり、海洋プラスチックごみを回収してアクセサリーなどにすることもできます。
このような「アップサイクル」商品は、日本だけでなく海外でも人気が高まっています。
アクセサリーのエシカル雑貨
日常使いできるアクセサリーから、ブライダルで使用するものまでエシカルなものを選ぶことができます。
ひとつひとつ丁寧に作られたものが多く、ブランドのこだわりや想いがこもったアクセサリーばかりです。
デザインも豊富なので、自身にあったアクセサリーを見つけることができますよ。
EARTHRISE
EARTHRISE(アースライズ)は、日本で設立されたエシカルジュエリーブランドです。
ピアスやイヤリング、ネックレスをはじめ、ブライダルリングなども扱っています。
宝石やメタルの生産地や加工の過程を遡ることができるトレーサビリティ・システムを導入。
環境破壊や紛争の要因となる取引、児童労働に関連するものであるかを確認しています。
また、リサイクルメタルや人工的な処理を最小限に抑えたナチュラルな宝石を使用。
人や環境にやさしいエシカル・フェアトレードのジュエリーを見つけることができるでしょう。
公式サイト:EARTHRISE
limer lana
limer lana(リメール ラナ)は、セブ島の女性たちによる完全オリジナルのハンドメイドアクセサリーです。
セブ島で生まれた自然素材を使用しており、美しいセブ島の自然からインスピレーションを受けたデザインになっています。
セブ島に住む貧困家庭の女性に技術指導を行い、一つずつ丁寧に制作。
生産者には、公正な賃金を支払い、フェアトレード商品として販売しています。
売上の一部は、周辺に住む貧困家庭の子供への教育や食事支援などに活用されているとのこと。
limer lanaの商品は、ethical store RE/AOなどで購入できます。
公式サイト:limer lana
カエルデザイン
カエルデザインは、2019年に誕生したアップサイクルアクセサリーのブランドです。
海洋プラスチックごみや、フラワーロス(廃棄花)などを使用しています。
アクセサリーは、カエルデザインと障害を持つ人々がパートナーとなり、一緒に作り上げられます。
海に行きプラスチックを拾い、分別して洗浄、板にしてアクセサリーとなっていく。
環境に負荷を与えていたプラスチックゴミが、彼らの手によって美しいアクセサリーへと変わっていきます。
海や社会の環境、障害を持つ人たちの現状を、より良い方向に「カエル」ように…という思いが込められたブランドです。
公式サイト:カエルデザイン
文房具のエシカル雑貨
消費の多い文房具でもエシカル雑貨がたくさんあります。
地球環境に優しいのはもちろん、バラエティ豊富な雑貨が多いので、色々な種類を集めたくなる雑貨ばかりです。
Rocketbook
Rocketbook(ロケットブック)は、半永久的に使用できるサステナブルスマートノートです。
一見普通のノートに見えるRocketbookですが、メモはウェットティッシュで簡単に消すことができます。
1,000回以上繰り返し書けるため、無駄な紙を消費せずに済みます。
また、書いたメモはスマホで簡単にスキャン可能。
保存してチームで共有すれば、ミーティングも効率よく進むでしょう。
サイズにより異なりますが、ページ数は32〜48ページほど。
全ページ書いても、スキャンは10分程度で完了します。
公式サイト:Rocketbook(ロケットブック)
MOTTAINAI 紙シャープペン
MOTTAINAI 紙シャープペンは、本体の軸部分が再生古紙率95%以上のシャープペンです。
軸部分の紙を止める糊は天然素材(ミルク成分)の接着剤が、カラー印刷には水性インキが使用されています。
「MOTTAINAI」というのは、ケニア人女性のワンガリ・マータイさんがきっかけで広がった言葉。
彼女は環境分野で初めてノーベル平和賞を受賞した人物です。
日本で出会った「もったいない」という言葉に感銘を家、世界共通語として「MOTTAINAI」を広めています。
この紙シャープペンは「MOTTAINAI」から販売されているエシカルな文房具です。
使うたびに、もったいない、という大切な気持ちを思い出させてくれるでしょう。
公式サイト:MOTTAINAI「MOTTAINAI 紙シャープペン」
Sprout Pencil
Sprout Pencil(スプラウトペンシル)は、マサチューセッツ工科大学の学生3人のアイデアから生まれたエシカルな文房具です。
短くなって使えなくなってしまった鉛筆を植えると、バジルやタイム、カーネーションなどの芽が出てきます。
ハーブや花だけでなく、木になるバージョンもあるのだとか。
何が出るのかワクワクしながら待つのも楽しいですね。
2013年にデンマークで発売されて以来、現在までに80カ国以上で販売されています。
また企業用にも制作しており、過去にはIKEAやトヨタなどのロゴを入れたSprout Pencilも作られました。
個人で使うだけでなく、会社のノベルティとしてもおすすめの文房具です。
インテリアのエシカル雑貨
日常の生活を彩るインテリアでもエシカルなものがたくさんあります。
アップサイクル アロマキャンドル
This isのアップサイクル アロマキャンドルは、サーフボードから剥がされたサーフワックスを使用した、アップサイクルなキャンドルです。
サーフワックスと木炭パウダーはキャンドル外周部に使用され、燃焼する部分はソイワックスとシトロネラ精油が使用されています。
シトロネラの香りはレモングラスのような柑橘系で、防虫効果もあります。
家でのリラックスタイムはもちろん、キャンプやBBQなどのアウトドアシーンでも活躍してくれるでしょう。
公式サイト:This is「This is the Candle」
リサイクルサリー ほうき
People Treeのリサイクルサリー ほうきは、インドやバングラディッシュの人々の日常着であるサリーを使用したアップサイクル雑貨です。
サリーは使われた布なので、吸水性がよく、手触りも柔らかいのが特徴です。
サリーの柄は、生産者が自らの手で選んだもの。
表と裏に好きな布を組み合わせているので、同じ組み合わせはないんだとか。
People Treeの商品は100%フェアトレード商品です。
全商品が一つづつ、手仕事によって尽くされています。
工場で生産されたものとは違う、温かさや想いを感じることができるでしょう。
公式サイト:People Tree「リサイクルサリー ほうき」
エクスプローラークッションカバー
Kangaruiのエクスプローラークッションカバーは、ヴィーガンスウェードが使用されたクッションカバーです。
Kangaruiは、ケニア育ちの日本人アーティストであるRuiが立ち上げたブランドで、ケニアでの人生経験をクッションカバーにプリントしています。
東アフリカの自然や動物をモチーフにしたカラフルなカバーは、部屋をより明るく楽しい雰囲気にしてくれるでしょう。
クッションカバーの他に、Tシャツやマスク、トートバッグなども販売。
売上の一部は、「Save the Bongo Project」としてマウンテンボンゴの支援に当てられます。
まとめ
エシカルな雑貨にはそれぞれ、解決したい問題や改善した状況などがあります。
「この商品はどんな人が作ったのだろう」
「購入することでどのような良い影響があるのだろうか」
商品の裏側にある背景や作り手の思い、サポーターの気持ちを想像しながらエシカルな雑貨を選びませんか?
人・地球・社会にやさしいだけでなく、きっと温かい気持ちになるはずです。
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