フェアトレード商品とは?できることや問題点、身近で購入できる商品もご紹介
ますます注目を集めている「フェアトレード商品」
興味はあるが、「フェアトレード商品の意味とは?」「メリットやデメリットは?」「実際にどこで買えるの?」など、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
フェアトレード商品を買うだけで、開発途上国を支援でき、最近ではスーパーマーケットやコンビニでも簡単に購入できるのを知っていましたか?
この記事では、話題のフェアトレード商品についてくわしく解説します。
フェアトレード商品を買ったことがなくても、まずは知ることに価値があります。
フェアトレード商品とは?
そもそも、フェアトレード商品とはどんなものなのでしょうか?
フェアトレード商品とは、公正な取引のもとで販売されているもの。
購入することで、開発途上国の生産者や家族をサポートできます。
それでは、フェアトレードの意味や具体例をご紹介します。
フェアトレードとは
フェアトレード(fairtrade)を直訳すると「公正取引」。
商品に携わる「生産者」「仲介者」「製造者」「販売者」「消費者」など、すべての人が守 るための制度です。
生産国ではその安さを生み出すため、
- 正当な対価が生産者に支払われない
- 生産性を上げるために必要以上の農薬が使用される
など、生産する人の貧困や健康被害、環境破壊を及ぼすといった事態が起こっています。
驚きの安さで売られた食糧品やファッションアイテムを見たことはありませんか?
消費者としては嬉しいかぎりですが、安く売るために弱い立場にいる開発途上国が犠牲となっている可能性があります。
今でも過酷な環境の中、どれだけ生産しても低い報酬しかもらえないという生産者が多くいます。
不平等な取引は、貧困や児童労働の要因になります。
また、生産量を確保するために、大量の農薬や化学肥料を使用し、人体や環境に悪影響を与えることも多発しています。
そんな状況を改善を図るべく、フェアトレードという制度ができました。
必死で働く開発途上国の生産者や家族の命を守るためにも、フェアトレード商品 の普及が重要な課題になっています。
身近なものがたくさん!フェアトレード商品例
では、フェアトレード商品にはどんなものがあるのでしょうか。
原料が開発途上国で生産されている食糧品や日用品がほとんどです。
- チョコレート
- コーヒー
- 紅茶
- スパイス
- ごま
- バナナ
- ジャム
- オリーブオイル
- コットン製品
- サッカーボール
などがあります。
参照:「フェアトレードジャパン|フェアトレードミニ講座」より
身近なフェアトレード商品 6選
「売っているところを見たことがない」という方も多いのではないでしょうか?
けれども、よく見ると、スーパーマーケットやコンビニで売られています。
今回は、意外に身近なフェアトレード商品を6つ厳選してみました。
①「小川珈琲」ドリップコーヒー
スーパーマーケットでも気軽に購入できるのが、「小川珈琲のドリップコーヒー」。
上質なコーヒー豆で淹れるコーヒーは香り高くて飲みやすいのが特徴です。
コーヒー好きな方やコーヒー豆の生産者を支援したい方におすすめです。
②「セブンイレブン」ハイカカオチョコレート
セブンイレブンの「ハイカカオチョコレート」は、フェアトレード商品です。
全国のセブンイレブンで購入可能です。
一口サイズでチャック付きなので食べやすいです!
チョコレートの甘さに癒されながら、カカオの生産者を応援できます。
③「トップバリュ」オーガニックジャム200g
イオンのプライベートブランドにも、フェアトレード商品があります。
それが「オーガニックジャム」。
種類は、「ストロベリー」「ブルーベリー」「マーマレード」の3種類です。
お近くのイオンスーパーやまいばすけっと、ネットスーパーで購入可能です。
身体に優しいだけでなく、果物農家を支援できる商品です。
④「トップバリュ」ひとくちチョコレート
先ほど紹介したトップバリュは、フェアトレードのチョコレートも販売しています。
種類は「ピーナッツ」「クリーミー」「ミルク」の3つです。
チョコレートの原料であるカカオが公正な取引のもと生産されていることが保証されています。
社会にやさしいおやつの時間も魅力的ですよね。
商品名:ひとくちピーナッツチョコレート・210g(個包装紙込み)
参考価格:238円
⑤「クリッパー」紅茶
クリッパーは、フェアトレード認証を受けた世界最大のフェアトレードティーです。
1994年にイギリス国内初のフェアトレード認証を受けました。
主な生産地はインド、スリランカ、アフリカで、20年以上も茶葉の生産者と家族を支援しています。
エコパッケージにもこだわっているため、環境や社会にやさしいティータイムを過ごせるのではないでしょうか。
⑥「S&B」有機シナモンパウダー
有機シナモンパウダーには、有機JASマーク・フェアトレード認証マークがついています。
環境や社会に配慮した原料が使用されているため、安心安全です。
繊細な甘い香りで、紅茶、アップルパイやクッキーとの相性が抜群。
お菓子作りが趣味な方やシナモンが好きな方におすすめの商品です。
商品名:ORGANIC SPICE 有機シナモン(パウダー)
参考価格:415円~
3つのメリット:フェアトレード商品でできること
フェアトレード商品を買うことで、どのようなことができるのでしょうか。
3大メリットについてくわしく解説します。
①生産者や家族の生活を守る
1つ目は、生産者や家族の生活を守ることです。
フェアトレードでは、安定した収入や、安心・安全な労働環境を重視し、継続的に適正価格で取引することで、生産に関わる人の衣食住や健康的な生活を守ることができます。
生活が安定すれば、児童労働は不要になり、子どもたちは教育を受けることができて、将来の選択肢を広げられます。
②自然環境を守る
2つ目は、生産地の自然環境を守ることです。
フェアトレード商品の原料生産は、最小限の農薬や薬品を使用するため、必要以上の化学物質を使わず、環境に優しい生産を続けることができます。
生産地の自然環境を守ることは、持続可能な生産を叶えることに繋がります。
③経済的自立を支援できる
開発途上国の経済的自立の支援ができます。
現在、売上の一部や支援金を使って、インフラや教育環境を整える活動が行われています。
生産者の生活や地域の経済基盤が整うことで、暮らしが豊かになります。
フェアトレードが普及すればするほど、開発途上国の中で、経済的に自立した地域が増加することが期待されています。
3つのデメリット:フェアトレード商品の問題点
メリットが多く見えるフェアトレード商品ですが、実は3つの問題を抱えています。
①値段が高い
1つ目は、フェアトレード商品は、相場と比べて値段が高いという問題があります。
生産者の所得や高い品質が保証されている分、消費者負担が大きくなります。
しかし、値段が高くなる理由と現状を知ることで、消費者も納得できるのではないでしょうか。
②認知度が低い
2つ目は、認知度の低さです。
特に日本は諸外国と比べて認知度も購入額も低いのが現状です。
2020年の国民一人当たりの購入金額を比較してみましょう。
日本の平均は「104円」と初めて100円台を突破しました。
一方、世界トップのスイスは「11,267円」。
日本の約108倍も購入していることが分かります。
日本も着実に普及していますが、さらに認知度を上げて、フェアトレード商品を買うのが当たり前の社会を目指しています。
参照:「フェアトレードジャパン|フェアトレード国内・海外市場動向」より
③商品を手軽に買えない
3つ目は、フェアトレード商品を手軽に買えないことです。
スーパーマーケットやコンビニなどで売られているフェアトレード商品が、まだ少ないのが現状です。
「買いたい」「協力したい」と思ったときに、手軽に買える環境を整えることが求められています。
フェアトレード商品の購入方法
フェアトレード商品を購入する方法について2つご紹介します。
①「国際フェアトレード認証ラベル」が付いてる商品を買う
「国際フェアトレード認証ラベル」とは、国際的なフェアトレード基準をクリアしたことを証明するものです。
マークを見るだけで、生産者や環境に優しい商品であるということが分かります。
まずは、スーパーや雑貨屋さんで、「国際フェアトレード認証ラベル」が付いた商品を探してみましょう!
参照:「フェアトレードジャパン|認証ラベルについて」より
②各企業独自のフェアトレード商品を買う
「国際フェアトレード認証ラベル」がついていなくても、フェアトレード商品である場合があります。
フェアトレードには公式な基準や法律がありません。
そのため、日本では、各企業が独自の基準を作って、生産者と公正な取引をしていることがあります。
その場合は、商品のパッケージや企業の公式ホームページに取り組みが紹介されています。
事前に調べておけば、フェアトレード商品を買うこともできます。
まとめ
今回のように、フェアトレード商品について理解することも立派な社会貢献です。
今まで購入したことがなかった方も、意外にフェアトレード商品が身近にあると感じたのでしょうか。
フェアトレード商品には、開発途上国の生産者を支える仕組みがあります。
生産者の支援だけでなく、消費者の安心・安全のことも考えられています。
「買い物は投票だ」という言葉があるように、フェアトレード商品を買う人が増えれば、支援の輪も広がります。
あなたのやさしい買い物が、誰かの支えになります。
ぜひ、買い出しのついでに、フェアトレード商品をゲットしてみてはいかがでしょうか。
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