エシカルライフ

【東京タワー×GREEN NOTE】SDGsをどう見る?元ボクシング世界チャンピオン内山高志&田口良一編【後編】

来年(2023年)12月に開業65周年を迎える日本のランドマーク「東京タワー」。

昭和・平成・令和と変わらずに東京を見つめ続け、電波や文化、情報を発信し、様々な人の想いを受け止めてきた東京タワー。

そんな東京タワーのメインデッキで行われた今回のSDGsスペシャルトーク

東京タワーを管理・運営する(株)TOKYO TOWERは、今後、GREEN NOTE(グリーンノート)とタッグを組み、SDGsを意識したイベントや企画を、定期的に実施していきます。

「東京タワー x GREEN NOTE」 SDGs スペシャル対談 第1弾!(後編)

世界規模の課題を考えるのに相応しい本企画のゲストに、ボクシングで世界を制覇された

元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志さん
元WBA・IBF世界ライトフライ級統一王者田口良一さん

のお二方をお招きしました!

後編では、健康やゴミ問題、動物愛護、そして今後SDGsに関して取り組んでいきたいことについてお話を伺いました。

【内山 高志さんプロフィール】
日本の元プロボクサー。ボクシング解説者。実業家としてフィットネス・ボクシングジム「KOD LAB」を運営。第35代OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者。元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者。そのKO率の高さから「ノックアウト・ダイナマイト」の異名を持つ。
【田口 良一さんプロフィール】
日本の元プロボクサー。第35代日本ライトフライ級王者。元WBA・IBF世界ライトフライ級統一王者。現在は自身の経験を活かし、フィットネス・ボクシングジム「KOD LAB」のインストラクターとして指導している。
【東京タワー SDGsへの取組】
東京タワーでは、サントリー食品インターナショナル株式会社と協働し、使用済みペットボトルを回収して、新たなペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクルを、東京タワー塔下のフットタウンビル及び展望台(メインデッキ)にて開始。オリジナルデザインのかわいいリサイクルボックスが目を引きます。お客様と一緒に無理なく参加できるSDGsとして、東京タワーはこの取組をスタートしました。
公式サイト:https://www.tokyotower.co.jp/

田口さんの健康への気遣い

GREEN NOTE編集部(以下GN):SDGsの目標3に「すべての人に健康と福祉を」という項目があります。ボクシングはスポーツとして健康に寄与する部分もある反面、格闘技として危険もあると思うのですが、お二人は健康面で気をつけていることはありますか?

内山さん:田口君は健康オタクなんですよ。

田口さん:ボクサー時代に身体酷使してきたので、脳へのダメージで記憶障害があったりします。ボクサーは寿命が短い人が多くて…。その反動かもしれませんが、今後長く生きていくために健康がやっぱ重要になるなと思い、健康に気を使っています。体にいい成分や記憶とか脳にいい食材について調べて、積極的に食べるようにしています。

引退後も、だんだんと短期記憶も長期記憶の両方とも悪くなっている実感があって、DHAが含まれている魚、そして魚の目玉も栄養素が豊富ときいたので意識して食べています。

GN:ボクサー時代や現在もそうですが、体が資本なので、やはり普段の生活から意識されているんですね。

SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」は、健康増進・予防・治療・機能回復などの健康に関わるサービスを誰しもが受けることができるような社会を目指した目標です。
世界の現状について、途上国の場合、医療や健康に関する知識が十分に行き渡っていないために、命を落としてしまっていたり、先進国では、生活習慣病の乱れや過度のストレス・環境汚染の問題などで健康を害したりと、さまざまな形で健康問題が起こっています。
日本は世界の中でもトップの長寿国です。超高齢化社会の背景もあり、適切な医療・保険を受けられる環境づくりが、より求められています。健康を害さない生活に取り組むことは、本当に求める人に医療サービスを届けることに繋がります。
関連記事:SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」|世界の現状とできること

内山さんのポイ捨て嫌いについて

GN:お二人はふだんの生活の中で気になる点はありますか?

田口さん:内山さんは「ポイ捨て」にうるさいです。

内山さん:僕、本当にポイ捨てが嫌いなんですよ。自分の周りの人がポイ捨てしていたら怒ります。

あと、ポイ捨てではないですが、自動販売機の横にあるゴミ箱の穴をふさぐようにサイズの合わないプラスチックカップなどを捨てているのが許せないです。笑
あれもある意味、ポイ捨ての原因になると思います。

GN:内山さんに怒られたら怖そうですね。笑

実は今回、会場として使用している東京タワーでは、サントリー食品インターナショナル株式会社と協働して、使用済みペットボトルを回収して、新たなペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクルの取り組みをしています。

↑オリジナルデザインのリサイクルボックスは、東京タワー塔下のフットタウンビル及び展望台(メインデッキ)に設置されています。

※水平リサイクルとは、使用済み製品を原料として用いて、同一種類の製品につくりかえること。通常のペットボトル製造工程と比較し、新規化石由来原料が不要で、二酸化炭素排出量を抑制でき、繰り返しリサイクル可能な点が特長。
参照:https://www.tokyotower.co.jp/event/tower-info/post-18/

内山さん:展望台の雰囲気に合わせてデザインも変えているんですね。いただいたお水のペットボトルは東京タワーの形になっていて、記念に喜ばれそうですね。このペットボトルはとっておきたくなるので、ゴミにならなくてエコですよね。

田口さん:オリジナルのペットボトル商品を販売する企業が、こういった取り組みをされているのはいいですね。

GN:SDGs目標12の「つくる責任 つかう責任」に関する取り組みです。その東京タワーの形のペットボトルも捨てずにご自身の好きなようにアフターユースできるのでゴミ自体も減らすためのアイデアの一貫だそうです!

PETボトルリサイクル推進協議会によると、2020年度の清涼飲料用PETボトルの出荷本数は、217億本とされており、1時間に250万本、1分あたりでも4万本以上が国内だけで使われている計算になります。
日本の人口は約1.2憶人ですので、一人当たり年間180本、実に2日に1本のペースでペットボトルを消費している事になります。
SDGs目標12の「つくる責任 つかう責任」で地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとることが求められているのは、生産者や企業だけではありません。
消費者として我々には”つかう責任”が求められます。具体的にターゲット5では、”2030年までに、ごみが出ることを防いだり、減らしたり、リサイクル・リユースをして、ごみの発生する量を大きく減らす”とされています。
また、同協議会の年次報告書2021では、ペットボトルをリサイクルする事でCO2の排出量は42%削減されるとされており、SDGs目標13の「気候変動に具体的な対策を」にも貢献する事になります。
参照:https://www.petbottle-rec.gr.jp/data/

保護猫を飼う内山さんと動物愛護について

GN:SDGsの目標15に「陸の豊かさも守ろう」という項目があります。この目標は基本的には、その森林伐採などの人間の活動によって、気候変動や、生物の生態系の破壊や絶滅の問題をなくしていきましょうという内容なんですが、広く捉えると、動物愛護って非常に重要なテーマにも含まれます。内山さんは猫好きと伺いました。

内山さん:猫好きです。可愛いですよね。僕自身も捨て猫とか、保護猫を2匹飼っています。

GN:保護猫を飼われたきっかけはなんですか?

内山さん:単純に猫が好きなのと、たまに、野良猫で、4~5匹生まれて、そういうのみていてほっとけないじゃないですか。

保護猫の情報がきて僕の方で飼えなかったら、保護猫活動している方達のグループLINEで、誰かこの猫飼えない?と連絡しています。自分は団体として本格的にやっているわけではないのですけど、そういうことを率先してやっていますね。

GN:個人的に里親活動をされているんですね。

生物は、自然の中で食物連鎖を通してお互いに支え合いながら微妙なバランス「生態系」を保って生きています。 人間もその一員です。 生き物がいなくなったり、自然を壊したりしてしまうと、生態系はバランスを失い、他の生き物は生きていけなくなります。
生物多様性は、広義にはSDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」に関連するテーマです。
人間が生態系に関与することで絶滅する種もいれば、増えすぎる種もいます。近年では人間の身勝手な事情により無責任に野に放たれた「野良猫」を発端とした、周辺生活環境や自然環境の汚染などの問題が発生しています。
2021年の環境省の統計によると、日本では年間約2万頭の猫が自治体によって殺処分されており、このうちの約1.3万頭は、まだ離乳もしていない幼齢個体で、野良猫が生み落とした個体だと考えられています。
2020年以降コロナ禍により外出が厳しくなったここ1、2年はペット需要が急増し、さらにその野良猫問題に拍車がかかっている傾向にあります。猫などの動物を多頭飼いした飼い主が、無秩序な飼い方によってペットの異常繁殖を繰り返した結果、飼育不可能となる”多頭飼育崩壊”と呼ばれる現象が起きています。
また、劣悪な環境下で無責任に多頭飼育を行うことは、れっきとした動物虐待です。いのちのある動物を飼う、ということには、大きな責任が問われることを忘れてはいけませんね。

今後SDGsに関して挑戦したいこと

GN:本日はいろいろお話いただきありがとうございました。最後に、お二人がSDGsに関係したもので、今後チャレンジしたいことはありますか?

内山さん:僕自身も元プロボクサーとして、一番はボクサー人口増やすための、給与や雇用環境、仕組みづくりをしていきたいです。

あとは保護猫の活動の一環で、保護猫カフェをやりたい気持ちはあります。ただ、僕だけやってもしょうがないですから、そういう人たちが、いっぱい増えてくれれば良いなと思っています。

田口さん:自分の今の一番のテーマである健康でみんなに貢献したいなと思っています。ボクシングを通したフィットネスもそうですが、食べ物など体の中からの健康もサポートしたい気持ちも強いので、最近は健康食品のプロデュースにすごく興味があります。

GN:ありがとうございます。お二人の挑戦をぜひGREEN NOTEでもサポートしていければ幸いです。

後編まとめ

後編では、元プロボクサーの内山高志さん、田口良一さんのお二方に、普段の生活に近いSDGsに関するテーマでお話を伺いました。

お話の中で、お二人のプライベートでの意外な一面を知ることができました。

この度はご協力をいただきありがとうございました。

前編では、SDGsと関係の深いお金やキャリア、スポーツについてお話を伺っています。

前編:【東京タワー×GREEN NOTE】SDGsをどう見る?元ボクシング世界チャンピオン内山高志&田口良一編【前編】

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